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「槞梛俚庵(るなりあむ)


時折綴

2004年02月03日(火) 哀れな鬼 〜ホントの鬼はダレ?〜

幼いとき、節分の日に豆を投げつけられて逃げ惑うだけの鬼を見て
「可哀想だから やめて」って、泣いてしまう子でした。
いろんな人から「変なコ」だって思われていました。
幼な心にも、豆をぶつけられ、退散する鬼が哀れで仕方なかったのです…。
本当の鬼は、別のところにいるって思えていたから。

「泣いた赤鬼」知っているでしょう?
あの昔話の中で、一番優しかったのはダレ?

「この豆が花を咲かせるとき、娘をやりましょう」と言って渡された
炒り豆を蒔いて、芽が出るのをひたすら待っていた素直すぎる鬼。
(炒った豆からは芽は決して出ないのです…)

好きなRPGゲームの「Oriental Blue〜青の天外〜」に登場する鬼は
虐げられ、滅ぶのを待つだけの種族になってしまっていて。

まだあります。
わたしの好きな漫画「遙かなる時空の中で」にも鬼は登場します。
重い病に苦しむ女性に心を寄せ、秘薬を与え、
自分が鬼であるがために遠くからその女性の幸せを見守っている
「鬼一族」のヒト。
それを「鬼」だから と迫害する人間のこころこそ「鬼」じゃないかと
思ってしまうのです。

TVのニュースを見れば、残忍な事件ばかりの今の世の中
鬼には本当の優しさが棲み、ヒトの方が「鬼」なんじゃないかって
思ってしまう…。

今日は節分。
自分の中に「鬼」が棲みついていないか 考えてみる日なのかも知れない
そんなことを感じました。

ホントの鬼は だぁれ?


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わたしの闇の月へ綴ったものです。
文章をところどころ変えようと思ったのですが
これも自分自身の本音。
敢えてこのまま記しました。



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冰月まひな [MAIL] [HOMEPAGE]