一日後記

2004年08月16日(月) 美術工芸品。

国立博物館に『万国博覧会の美術』を見に行ってきた。
予め芸大美術館での『横山大観展』のセットチケットを
買ってはいたのだが、同日に2つを見るのは少々しんどい。
おざなりに見たくもなかったので今回、芸大は後日にした。

基本的に陳列されているのは、
美術性の高い工芸品というヤツである。
工芸品というからには、どこかしらに実用性があっても
いいと思うのだけれど…あるような。ないような。

確かに細部に至るまで美しい細工を施したものもあったし、
それらが国外に持ち出されて、少なからず影響も与えてはいるだろう。
日本の技術を世界に広めるという目的もあることだし。
自分でも暫く立ち止まって眺めたものも少なくない。
でも、それを美術品と言うのかどうかというと、疑問が残る気がする。
これらを作った人々はどう思いながら作ったのだろうと。

大事に大事に飾ってもらうために作ったのか。
それとも多少は使ってもらうために作ったのか。

閉館時間が迫っていたため、慌ててカタログを購入して建物を後にする。


上野公園をぶらつき、不忍池の横で腰を下ろしてもまだ
先程思ったことが頭から離れない。

ふくよかな蓮の花の蕾が、妙に美しく見えた。


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