先日、後回しにしたセットチケットの片方である 『横山大観 海山十題展』を見に出かける。
どちらかといえば西洋画より、透明感のある日本画が好きだ。
平日で酷暑というのに思いのほか人出が多く、 大半が高齢者の小規模グループだからか、少々うるさい。 もう少し静かにしてくれと思うのは、自分勝手なのだろうか。
とりあえず、端から順に眺めていく。 正直言って『山十題』にはあまり惹かれなかった。
再び『海十題』をじっくり見る。 ここのところ海が恋しいせいだろう…青ではない碧の色に惹かれる。 しかも、穏やかな波のものではなく激しい潮流を表したものを、 離れた椅子に座って20分ほどじっと見つめていた。 もう一つ惹かれたのは波頭さえ立っていない静かな内海の水墨画。
…画の印象からすれば、かなり極端。
でもその極端に分かれた理由を自分自身分かっているから 別に戸惑うこともなく見られたのかもしれない。
その時の気分で見方が変わってくる私のこと 今後その画がどういう風に見えるのだろうかが気になって 図録を購入し、美術館を後にした。
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