気ままな日記
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2002年11月19日(火) 握手

 むかしむかし、公団アパートの裏の公園が遊び場だった。
その中の、申し訳程度の小さな砂場で、友達とよく砂山を作って遊んだ。
日当たりの悪い公園だったので、砂はいつも黒く湿っぽく、崩れない山をつくるには、格好の材料だった。
 砂山が完成すると、今度はトンネルを掘る。向こう側からと、こちら側から。
せっかくの三角の形が崩れないようにそうっと、時たま穴をのぞきながら。
やがて自分の手の先に、相手の手の動きがむくむくと感じられ、そして開通。がっちりと手と手を握りあう。
お互いに砂のこびりついた手は、湿っぽく、ザラザラとした感触ではあったけれど、やっとつながったといううれしさを、お互いに確かめ合うような、それはそれは、力強く、確かな手ごたえだった。

先日の話。
その人は、ひととおりわたしの話を聞き終わると言った。
「わたしはあなたの意地悪なところと、ブラックユーモアが好きだよ。」
「また来年お会いできますか?」
「そうだね、また来年・・・。」
差し出された手のふっくらとした暖かさ。
こんなにまっすぐ相手の目を見るのは初めてのような気がした。
とても優しい目をしていた。


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