気ままな日記
DiaryINDEXpastwill


2005年09月30日(金) 秋晴れの余韻

 息子の通う高校で、体育祭があった。天気は快晴。
この年頃の男の子は、親に見に来てなんぞ欲しくなかろうと思ったので、こっそり見に行く。
 赤組、黄色組、緑組、そして黒組なんてあるのも実に今風。「漆黒」の文字を白く染め抜いた黒い旗は、いかにも闘志みなぎるといった感じである。黒いデスマスクをかぶってリレーで疾走しているのなどを見ると、目立ちたいのか、顔を隠したいのか一体どっちなんだという感じで、それがまた、微妙な年齢を象徴するようでもある。
 わたしの感覚としては、自分の高校時代の体育祭なんてつい最近だったような気がする(かなり図々しい感覚だけど)。しかし、その時の記憶があまりない。わずかに覚えているのは、「一致団結」といった雰囲気にのるのがとても苦手だったので、応援席にいても実に居心地が悪かったということと、足首がいやに太いので「ゾウ姉さん」と生徒からあだ名されていた事務の女性が、競技にひっぱりだされていたということぐらいだ。

 保育園での初めての運動会風景が頭の中で重なる。
あの時、保母さんに抱っこされたり手をひかれたりしてヨチヨチと入場行進していた子供たちが、今目の前に、あんなに図体もでかく、声も野太く、おまけに闘牛のように疾走しているのを見ると、しみじみとした気分に浸る。
 まさに「見せるお祭り」で、パフォーマンス性充分だったせいか、閉会式の頃には、賑やかな花火大会が終わった後のような、せつない寂しさを感じたのだった。


TOMATO |HomePage

My追加