気ままな日記
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2006年07月29日(土) ヒサシを貸して母屋を取られる

昨日友人と待ち合わせをして夕食をともにした。
 彼女の家業は駄菓子屋さんである。職業柄、その土地の人々との関わり合いは古く深く、いつもご近所の誰彼が、彼女の自宅に”居る”のだそうである。
 彼女にはそれがとてもわずらわしいということだ。子供を抱きかかえて風呂から出れば、トイレを借りにきた近所のおやじと家の中で鉢合わせ、日用品やお金はしょっちゅう借りにくる、大事なものは紛失する、など他人があまりにも家の中に入り込みすぎているという。泥棒にまではいられたので、最近は家に鍵をかけるようにしたらしい。
地方に行くと、ご近所さんが勝手知ったかのように家にあがりこんでなんやかんや世話をやいたりやかれたり、というところがまだある。
 現代社会にあって失われたコミュニティが残る空間、ということで取材まで受けたが、彼女曰く「休みの日も、他人が家にはいってくるのがイヤで、なるべく外に出かけるようにしている」のだそうだ。
 新興住宅地にありがちな、「隣は何をする人ぞ?」という閉鎖的地域が増えた昨今、このようなオープンスペースがもてはやされがちなのはわかるが、家の住人が居づらいほどオープンなのもどうかと思うのである。


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