Deckard's Movie Diary
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2001年05月21日(月)  クイルズ 15ミニッツ

 『クイルズ』。マルキ・ド・サド公爵の逸話を元にした映画。監督は『ライト・スタッフ』『存在の耐えられない軽さ』などのフィリップ・カウフマン。サド公爵役は「シャイン」のジェフリー・ラッシュ。サド公爵は、言わずと知れた「性的サディズム」という性障害の名前の元になった人物です。まぁ、今や巷では「SM」と呼ばれ、性的プレイの一種として広く知れ渡った行為の生みの親とも言えるでしょう。しかし、物語はそんな妖しく楽しいものではなく、18世紀フランスのナポレオン政権に追放・弾圧されながらも、「書き続ける!」というサド公爵の執念を「表現の自由」と「芸術が生む罪」という永遠のテーマを含みつつ描いています。かなり出来のいい作品ですが、サド公爵の執念の描き方がキレイ過ぎるカンジでした。もう少しドキっとするシーンが欲しかったです。ただポッチャリ洗濯娘のケイト・ウィンスレットやおぼこ娘のアメリア・ウォーナーはフフフッと感じさせるキャスティングでした。

 お次は、デ・ニーロが途中で殺されてしまう事で何かと話題の『15ミニッツ』。始まって暫くは、いつものハリウッド刑事映画となんら変わりもない雰囲気がスクリーンに映し出されていました。ところがデニーロがマジで殺されてしまうと、なぜかちょっと悲しくなってしまい、「ふ〜ん、なんか変な気分だ・・・ま、デニーロも死んだし、後は犯人が捕まって終わりかな・・・」なんて思っていたら、そこからまだまだ見せ場があって、もうホント力作!このジョン・ハーツフェルドという監督は、社会派のジョン・マクティアナン(代表作/ダイ・ハード)のような作風で、新味はないですが、十分楽しめる映画になっています。繊細さの中に男気を見せるエドワード・バーンズもかなり魅力的!


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