Deckard's Movie Diary index|past|will
どうしようか散々迷っていた『ココニイルコト』。なぜ迷っていたかというと、あの電波少年で名をあげた真中瞳主演ですからねぇ。どうもその後の活躍もキワものっぽいカンジやし・・・。ただ、監督が『Love Letter』のプロデューサーで、『初恋』の脚本家の長澤雅彦なんで、気にはなっていたんです。そういうワケで『映画の日』に観にいきました。・・・で、これは合格です。原作はノンフィクション作家・最相葉月のエッセイだそうで、ストーリーは、東京の広告代理店から上司との不倫が原因で大阪支社に飛ばされた女性コピーライターが、大阪で出会った青年に触発され、人間として成長していく姿を描いてます。この映画のいいところは、『間』がいいです。細かな描写の積み重ねと相まって、少しづつヒロインが変っていくように、観客にも少しづつその空気が浸透してきます。6月に行った大阪の空気(新世界等)も懐かしく、大阪人のヤリトリも楽しく観れました。エピソードや描写に新しいモノはありませんが、とても良く出来た佳作です。真中瞳もなかなか良かったですけど「ま、ええんとちゃいますか」を連発する堺正人も、いい味を出していました。ただラストに向かって、もっと盛上げて欲しかったなぁ・・・・。ヒロインの体温の低い感じをそのまま映画に投影してはマズイでしょう。惜しいなぁ・・・・。
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