Deckard's Movie Diary
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2008年05月01日(木)  パーク・アンド・ラブホテル  今夜、列車は走る

『パーク・アンド・ラブホテル』
ベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞受賞作品で、巷の評判も中々良いですが・・・う〜ん、悪い映画じゃないんですけど、そこまで評価される映画だとも思えなかったですね。監督はPFF出身の熊坂出。ラブホテルの屋上に作られた公園が舞台になっているのですが、全然生かしきれていないと思うんですよ。っつーか、ラブホテルの屋上である必要がほとんど感じられません。性的欲望を満たす場所の屋上ですから、もっとドロドロした中での生き様とか描いて欲しかったんですけどね。ワケ有り登場人物達のエピソードもステレオタイプですし、肩透かしでした。

美香を演じた“梶原ひかり”ですが、何処かで見た子だなぁ・・・と、思っていたら『女王の教室』で佐藤恵里花役の女の子だったんですね。クラスメイトの財布を盗んで神田和美に濡れ衣を着せた女の子です。この年齢の女の子は本当にアっと言う間に大きくなりますなぁ・・・( ̄。 ̄ )ボソ



『今夜、列車は走る』
アルゼンチン映画です。最近の作品では『僕と未来とブエノスアイレス』『ボンボン』、アニメでは『火星人メルカーノ』等があります。映画は“炭鉱”モノと並んで悲惨な題材としては定番の“鉄道員”モノです。<突然の失業、見えない明日。>とチラシに書かれているように、路線廃止に伴い悲惨な状況が鉄道員を襲います。ところが、全編に渡ってラテン系ってコトなのかもしれませんが、そこはかとなくユーモラスな空気が流れていて、閉塞感はあまり感じられません。題名からオチはだいたい分かりますし、細かなエピソードが多くて物語は遅々として進みませんし、終盤まではちょっと退屈です。ところが、とある事件が勃発してからは突然走り出した列車に、それまでとっ散らかっていた様々なエピソードを次々と積み込みながらエンディングに向かってまっしぐら!ちょっと考えオチのような印象もありますが、オイラは好きですね。監督のニコラス・トゥオッツォは37歳。長編デビュー作としては次作に十分期待が持てる仕上がりだと思います。


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