蜜白玉のひとりごと
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2002年05月18日(土) |
(ルドルフ+イッパイアッテナ)÷2=?? |
東京・青山にある子どもの本専門店クレヨンハウスでは、年間企画「本の学校」がひらかれている。ここでは毎月1回、児童文学に関わる人の話を聞くことができる。今月の講師は『ルドルフとイッパイアッテナ』の作者、斉藤洋さん。『ルドルフとイッパイアッテナ』は小学生の頃に読んで以来ずっと好きな本で、つづく2巻目『ルドルフともだちひとりだち』も、最近発売されたばかりの3巻目『ルドルフといくねこくるねこ』も、もちろん読んでいる。斉藤さんにとって、私は模範的な読者ということになるだろうか。
なんとしてでも当日券を手に入れるべく、開店15分前にはお店に到着。ぱらぱらと人が集まりはじめ、なんとなく列ができた。私は前から3番目だ。これなら、当日券は射程距離内と言える。当日券は開店と同時に売り切れた。予想以上の人気に少し驚くも、当日券はしっかりと手にした。
講演会は午後4時からなので、それまで青山周辺をぶらぶらした。休日のわりには、人が少なかったような気がする。カフェでホットチョコレートを飲み、映画(ジャン=リュック・ゴダール×アンヌ=マリー・ミエヴィル『そして愛に至る』、言ってることが深過ぎて、私にはわからなかった)を観に行き、さっきとは別のカフェで、ドライフルーツのケーキを食べ、それでも時間が余ったので、少し散歩をした。なんとなく根津美術館と岡本太郎美術館の方へ行ってみた。美術館の中には入らなかったので、今度また行こうと思う。
斉藤洋さんの講演会は、始終笑いっぱなしで、底抜けに明るくて楽しかった。かなりの毒舌家で、こちらがギョッと思うようなことも、簡単に口にされた。キャラクター的には、(ルドルフ+イッパイアッテナ)÷2=斉藤洋だ。ルドルフとイッパイアッテナがどんなキャラクターなのか、そう簡単には説明できないので、時間のある方はぜひ読んでいただきたい(と、HPで宣伝までしてしまう私は、やっぱり模範的な読者なのではないだろうか)。
以下、斉藤さんのお話で印象に残ったところを箇条書きにする。 ・ 物語を書くというのは、起きていて夢見るようなもん ・ テーマ(道徳的な/欺瞞に満ちた)をもって書かれた本だと、子どもは義務でしか読まない。そんなものは簡単に見抜かれる ・ 物語はおもしろさ優先(テーマは勝手にもぐっている) ・ 子どもが本から離れていくのは、本がおもしろくないから(テレビゲーム・受験勉強のせいにするな) ・ 「読書は娯楽」が基本 ・ 書いてみると、どういうものがいいかわかる。鑑賞力が高まる ・ 応募のコツ→落ちてもめげない(笑)
講演会の後、サイン会が開かれ、私は欲張りなので3冊もサインしていただいた。『ルドルフともだちひとりだち』と『ルドルフといくねこくるねこ』には本名で、新刊『童話作家はいかが』には蜜白玉宛てで、それぞれ書いていただいた。蜜白玉宛てのサインは、蜜白玉ノート→講演会メモに写真を載せてあるので、見てください。
斉藤さん、楽しいお話をどうもありがとうございました。こちらこそ、これからもよろしくお願いします。ルドルフ4巻目、「ない」とおっしゃらずに、ぜひ書いてください。気長に待ってます。
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