蜜白玉のひとりごと
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朝からずっと雨が降っている。いまだにやむ気配はない。空は雨を降らすことに飽きたり疲れたりしないのだろうか。今日の雨は大粒でじゃあじゃあと勢いよく降るから、バス停までほんの2分くらい歩いただけで、服も鞄もびしょびしょになってしまった。雨の日に出かけるのは億劫だ。
先週から、地元の図書館が「蔵書整理期間中」で休館している。休みは今月いっぱい続く。長い。早く開いてくれないかなあ。当然、休みを見越していつもより多めに本を借りたけれど、それだけではやっぱり物足りない。一週間もすると、図書館へ行ってずらりと並んだ本のあいだを歩きたくなってくる。特に何をさがすというわけではない。ただ、ぶらぶらと本の背をながめて歩く。目についた本を取り出しては適当なページを開いて読む。これを繰り返すと、意外なところでおもしろい本にぶつかったりする。
本屋さんでも似たようなことができるけれど、なんでもかんでもじゃんじゃん買えるほどお金持ちではないので、この頃はあまりしない。買いたい本を買わずに我慢することほど、つらいことはない。その点、図書館は安心だ。がんばって市民税を払っているだけのことはある。図書館バンザイ。
書いては消し、書いては消ししているうちに、いつの間にか雨はやんでいた。窓を開けると、水分をたっぷり含んだ空気が部屋へ流れ込んでくる。梅雨はじめじめとしていて、洗濯物は乾かないし髪はぼわっと広がるし厄介だけれど、この湿度のおかげで乾燥肌が適度に潤うのはうれしい。庭のかたつむりも元気だ。
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