蜜白玉のひとりごと もくじ|かこ|みらい
午前2時過ぎまで、『マラケシュ心中』(中山可穂著/講談社)を読む。灼熱のモロッコを旅するふたりにどこまでもついて行こうとするが、4章まで読んで力尽きて寝る。中山可穂さんの小説は、どれを読んでも周りの空気がどんどん薄くなる感じがして、続けて読むと頭の後ろが痺れてくる。恋するふたりの関係があまりに密で、こっちまで息ができなくなる。身を滅ぼすような恋ばかりで、いたたまれない。愛が憎しみに変わる瞬間が、おそろしい。人は、誰かに恋することなしには生きられないのだろうか。
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