蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2010年05月23日(日) 茶トラ

日曜日、四十九日法要と納骨。銀座線は終点浅草のひとつ手前、田原町のすぐ近くにお寺がある。父は妹の運転する車に乗って母と一緒に、はるばる神奈川県の西の端から東京までやってきた。何年ぶりの東京だろうか。父は後部座席できちんとシートベルトを締めていたのが微笑ましい。

朝からあいにくの雨降りで、納骨のときは傘の取り回しに気がそがれた。お墓のすぐ横の塀の上、隣の建物の屋根が少し出っ張っているところで、茶トラの猫が雨宿りをしていた。納骨の間、何回か気になってそっちを見ると、猫は相変わらずそこにいた。お墓を開けたり、のぞきこんだり、読経したり、人が入れ替わり立ち替わり騒がしかったはずなのに、猫は驚きもせず逃げもせず、ずっと座ってこっちを見ていた。あの時、お父さんは猫の姿を借りていたのかもしれない、と思えないこともない。

本当の四十九日は5月26日(水)。


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