マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

ぼくは英語ができない。 - 2002年10月18日(金)

今度、アメリカに行くことになった。
 とはいっても、学会というやつのお供をさせてもらって、数日間行くだけなんだけれども。
 それで「英語『超基本』を1日30分!」なんて本を付け焼刃で読もうとしているんだけれど、遅々として進まない。苛立つ。
 だいたい、アメリカ人は、小学生でも僕より上手く英語を話せるし、彼らにとっては、英語の論文も日本人にとっての「週刊少年マガジン」と同じ言葉で書いてあるのだ。
 もちろん、専門用語は、みんながわかるわけではないだろうれど。
 聞いた話では、日本人の研究者は「英語がしゃべれない」という理由で無視されたりすることもあるらしい。「英語の喋れないヤツは、語るに値しない」という発想を持つ人もいるのだとか(無論、たいしたことない人が多いようだけれど)。
 結局、英語が世界共通語ということが、英語民族の世界支配の賜物であるということを考えれば、イスラム圏のように、アメリカ文化への嫌悪が起こるのは、全然おかしいことではないと思う。
 むしろ「お前たちは母国語を使っているだけなのに、なんで我々はその言葉を覚えるところからはじめなければならないんだ?」という疑念は、至極当然のことじゃないのかなあ。

 少なくとも、僕らは「英語がつかえない」という理由だけで、世界に向かって発信する際に、彼らよりずっと後ろからのスタートを余儀なくされているんだから。

 テロは勘弁してほしい。でも、無条件でアメリカ万歳を叫べる人は、
たぶんアメリカや英語に真摯に接する機会がなかった人なのではないか、
と思ったりもする。
 
 


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