マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

それは「セルフ給油」じゃないだろう… - 2003年01月12日(日)

 先日、早朝からバイトに行く途中、ガソリンが心配になってセルフ給油のスタンドに寄った。
 で、例のごとく給油口を開けて車を出て…という動作をしていたら、高校生くらいの女の子がこっちにやってくる。
 どうも、このスタンドは開店したばかりで、けっこう田舎にあるもんだから、その女の子が給油のやり方を説明してくれるらしい。
 「セルフ」を名乗っているスタンドでも、お金の払い方とか給油のやりかたが若干違っており、僕がちょっと説明文を眺めていたら、彼女は懇切丁寧に、「このボタンを押して…」などと冬の早朝の寒さに凍えながら説明してくれ、さらに景品のティッシュペーパーをくれ、会員カードの説明をし、お得な洗車の回数券を売りつけようとしてくれた。
 しかし、なんだかもう、彼女は圧倒的に寒そうなのだ。
 こっちが心配になってしまうくらいに。

 僕は、このスタンドには、もう2度と行かない。
 「セルフ」のスタンドに寄るのは、給油作業が好きだからでも安いからでもなくて、単にあの「灰皿は」とか「会員カードは」とか「水抜き剤が切れてますけど」とかいうのに返事をするのが苦手なのだ。
 店員だって好きでやってるわけじゃないんだろうけど、いろんなものを断るというのは、けっこうメンドクサイものなのだよ。

 マクドナルドや吉野家に人が集まるのは、美味しさや安さもあるのだろうけれど、コミュニケーション拒否の気楽さがあるのだと思う。
 注文する・品物出る・食べる・金払う・帰る。
 一点の曇りも無い。

 たとえば友達と料理屋のカウンターで呑んでいて、マスターの世間話に相槌を打つのにくたびれた経験って、ないですか?
 「美味しいですか?」とか聞かれるのも、けっこう面倒なんだよなあ。
 
 その「セルフ」のガソリンスタンド、開店してすぐだったからなのだろうし、気が利いてるとオーナーは思っていたのかもしれないけれど、僕の心の中では、「普通のスタンドに行くよ…マンツーマンで洗車券売りつけられるとわかってたら」と後悔のリフレインが叫んでいたのでした。

 「セルフ」のメリットは、「安い」だけじゃなくて「干渉されない」という点が大きいのだということ、わかってもらいたいなあ。
 店員さんに付きまとわれるセルフのスタンドなんて、クイズ番組で正解を連発するガッツ石松みたいじゃないか。




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