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イラク非難の証拠としての音声と映像への疑問 - 2003年02月08日(土) たとえば、僕が彼女の浮気を疑っていたとしようか。 浮気に気がつくのには、いくつかの段階が通常あるだろう。 (1)最近連絡が少ない(忙しいのかな。でも、まさか他の男と!) (2)着信履歴を見たら、他の男からの着信が頻繁に!(この男?) (3)2人が仲良く街を歩いていたところを見た、という友人の証言(まさか…) (4)2人がホテルから出てくるところを実際に目撃(確定!) といったところだろうか、もちろん(1)〜(4)は、すべて順番どおりにいくわけはないし、(3)と(4)の間に、探偵を使って証拠写真を撮る人だっているだろう。 さて、一般的にどの時点で浮気が確定するかというと、まあ、(4)は絶対的だが、(3)では「単なる男友達」という可能性もある(いや、そこで既に浮気だと思う人も当然いるだろう)。おそらく(3)と(4)の間くらいに、決定的なポイントは存在しているのだ。 (1)は想像、(2)は推測、(3)は伝聞、(4)は体験。と言い換えられる。 さて、今回の国連安保理でのイラク問題なのだが、アメリカが提示した証拠は、おおよそ(3)と(4)の間、しかも(3)に近いもの。要するに「状況証拠」なのだ。 僕は、報道されている証拠のごく一部しか知らないのだけれど、イラクの兵士の会話を傍受したという「神経物質…」のテープを聴きながら、この兵士たちが英語で喋りだしたら面白いだろうなあ、と思っていた。 だいたい、各国の代表の大部分は、イラクで常用されている言葉を解しないと思うし、喋っている人物に面識もなければその人の声のデータもないんだから、「吹き替え版」でも、わかんないんじゃないだろうか? 字幕読んで「なるほど…」とか言ってもねえ…字幕がウソの可能性だってあるだろうし。 やろうと思えば、ルーカスフィルム製作の「イラク化学兵器工場の映像」とかだって、できなくはないだろう。これはさすがにあんまりか… 僕は、イラクは何か隠しているだろうし、国連の査察を邪魔しているとも思う。 でも、イラク的には、攻めてくるかもしれない連中に手の内を全部さらけ出すわけにもいかないんじゃないかなあ。 こういうことで、絶対的な証拠なんてのを出すことは不可能に近いことなのかもしれないけれど、あまりに先走って結論に持っていこうとすると、彼女と別れたあとで後悔するようなことにもなりかねない。 ただ、アメリカにとっては、(4)の体験というのは、自分たちが化学兵器を使われる、という悲惨な状況もありうるわけだから、やられる前にやれ!という発想も仕方がない気もする。 でもなあ、「浮気してるよ」といくらみんなに言われても、疑り深い僕のような人間は、やっぱり「はいそうですか」と、すぐには信じられないんだよなあ。 今、イラク側は、「いったいどうすれば戦争を回避できるんだろうなあ…」すごく悩んでるような気がする。 それでも「(俺はお前と別れたいから)お前は浮気しているはずだ!」 という様相じゃ、別れるしかないのか? ...
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