マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

「僕にはまだ、還れるところがある」なら、いいけれど… - 2003年03月03日(月)

 昨日、映画「戦場のピアニスト」を観たのだけれど、まとまった感想は、またいずれどこかに書くとして、僕はあの映画を観ながら、「自分だったら、ここで『DEAD』だな」と何回も思った。
 強制収容所に送らそうになるシーン、隣人に通報されるシーン、冬に腹ペコで街をさまようシーン、敵兵に見つかるシーン…

 僕たちは、みんな戦争というのを想像するとき、自分が死ぬことを想像することと同時に、自分が奇跡的に生き延びることや「機動戦士ガンダム」のアムロみたいに、何かの間違いで英雄になることも想像してしまう。
 しかし、大部分のユダヤ人は、何もできない、もしくは抵抗も虚しくアッサリ殺されてしまったのだ。
 シャアに、「邪魔だ!」とあっという間にやられるジムやボールだって、ちゃんと乗員がいるのだし、多くの戦闘員の運命は、そういう情けないくらい淡々としたもの。
 
 と、書こうと思ったのだが、実は、モビルスーツに乗れるのだって、けっこうなエリートたちなのだよ。
 僕は、体力にも運動神経にも自信がないし、ピアノも弾けない。有力者に人脈があるわけでもない。
 戦争に行ったら、自分が一番最初に流れ弾に当たって死にそうな気がする…

 でも、何もできずに死せる者の言葉の多くは歴史に残ることがなく、人間は、根拠のない希望の名の元に過ちを繰り返す。
 はたして「まだ還れるところがある」のだろうか?


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