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窓際のあじさいのつぼみが膨らんできた。雨が続いて、開花を急いでいるような気がする。 この家に引っ越してきた頃、庭のあじさいは三カ所あった。 東の道路に面したところに、ブルーのあじさい、西側の玄関の近くに、白と水色、そして南の窓際に紫色の額あじさいがあった。 あじさいには、胸の痛くなる思い出があり、この時期になると、よみがえってきて辛くなる。 10年前に家を建て替えるとき、多すぎる庭木をだいぶ減らし、あじさいも東側にあったブルーのものをあきらめた。 でも、野鳥が落としたのだろうか。いつの間にか、裏庭に、うす紫色のあじさいが育っていて、大きな花を咲かせるほどになった。 去年、6月半ばに、教えてくれる人があって、高幡不動のあじさいを見に行った。 さまざまの色のあじさいが、見事に咲きそろっていて、壮観だった。 日盛りのなか、汗ばむほどだったので、少しばかり居て、帰ってきた。 私は雨の日のあじさいが好きだ。しとどに濡れ、重たく花房をたれている風情が、何とも言えない。 そして、日々、微妙に色が変わり、花の終わりは、無惨に茶色く変色してしまう。 恋のはじめと終わりをこの花に重ねてしまうのは、思い入れが強すぎるだろうか。 2002年05月19日 02時10分50秒
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