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・・・というドラマを、最近、NHKでやっている。 私は、以前は、よくテレビを見る方で、中でもドラマは好きだったが、ここ1年半ほどは、インターネットに時間を費やすことが多くなり、また、見応えのあるドラマも、この数年はぐっと減って、ジャリガキ(まあ、私としたことが、こんな言葉を使うなんて!意味はおわかりですね)向きの、ふやけたものしかお目にかからないので、あまりテレビを見なくなった。 しかし、3週間ほど前、たまたま、夜9時のニュースを見ていて、何となくそのままにしていたら、始まったのが、表題のドラマで、ついつい見てしまったのが、結構面白い。 岩下志麻、松坂慶子の二人に、津嘉山正種が絡む、大人の恋物語。 懐かしの池辺良も登場する。 若いのは、緒方直人に、岩崎ひろみ。 夫に家出されながら、仕出し弁当屋を切り盛りする岩下に、ちょっと蓮っ葉だが、女の魅力を備えた松坂。 津嘉山が、どちらに靡くか、毎回はらはらさせられる。 この人は、舞台俳優で、テレビにはあまり出てこないが、なかなかいい。 ところが、今日、一つのヤマ場だったのに、ウッカリ忘れてしまい、見損なってしまった。 最後に、岩下と津嘉山が、浜辺でダンスをする場面があったから、こちらの二人で恋が成就したのか。 あと2回で終わる。 台風が近づいているようだ。今日も、一日熱い風が吹いていた。 夏物が、まだ全部出てないので、午後から、ひっくり返していたら、汗だくになってしまった。 その合間を縫って、洗濯やら、ホームページの手入れやら。 台風が去って、カッと暑い日差しが続いたら、梅を干さねばならない。 うちの庭の梅の木が、花が小さくなった代わりに、大きな実が付くようになり、先月、1キロほど採って、塩漬けにした。 干し方がうまくいけば、自家製の梅干しが出来るはず。 シャワーの火照りを冷ます間と思って、書き始めたら、長くなったついでに、昔話。 若い頃、夜中の12時に、同じ星を見るという約束をしたことがあった。 しかし、私は天文オンチで、星座などよく分からなかったので、これは長続きしなかった。 その代わり、同じ時間に、お互いのことを心に浮かべるという約束をしたが、果たして、いつまで続いたか、記憶にない。 今の時代に、若い恋人たちは、お互いの気持ちを確かめるのに、どんなことをするのだろうか。 夜空を仰いで、同じ星を見るなんてことは、おそらくしないだろう。 私だって、今なら、パソコンで、メールの送信時間を見て、あら、私も、同じ時間に、同じことを思っていたのね、なんて、ちょっとした一致点を見つけて、嬉しくなったり、充分いま風になっている。 もう、月や、星も、昔ほど、ふんだんに見えないのだから。 2002年07月16日 01時49分14秒 夕焼け ひと月ぶりに図書館に行った。 近くの図書館が、6月はじめから、点検のため休館していて、借りた本がそのままになっていた。 すでに、開館しているのを知っていたが、返しそびれていた。 借りた本の一冊が、家の中で行方不明になっていたからで、今日やっと探し出したので、夕方まとめて持っていったのである。 期限はとうに過ぎていたので、わけをいって、謝った。幸い、リクエストもなかったらしかった。 本の借り出し期間は3週間、一人10冊までとなっている。ついつい、読めぬと分かっていながら、目一杯借りてきては、後悔する。 そこで、今日は、4冊だけ借りた。 月遅れの文芸雑誌、大河内昭爾氏の話にたびたび出てきたので、もう一度読んでみようと原口統三「二十歳のエチュード」、吉増剛造「剥き出しの野の花」、これは詩とエッセイが混じったもの。それに結城昌治「俳句は下手でかまわない」という本。 そのうち閉館の七時になったので、手続きして外へ出た。 まだ、薄暮。ふと西の空を見ると、真っ赤な夕焼け。美しかった。でも、建ち並ぶ二階や三階の家の陰に、すぐ隠れてしまった。 この十年あまりの年月に、心に残る夕焼けは、いくつかある。 まず、なんといっても、昨年夏、シベリア横断の、旅の列車から見た夕焼け。これは、とても、言葉では表せない。 二番目は、十年以上前、ロンドンで見た夕焼け。 テラスハウスの四階から、真っ赤に空を染めた夕焼けに気づき、思わず外に走り出て、しばらく、西に向かって夕日を追った。 街中で、地平線は見えないが、残照のすばらしさは、いつまでも、心に残った。 それから、蓼科の小屋から見る夕焼け。 西側には、はじめ、家がなく、赤松林の合間から見える夕焼けは、私の好きな景色だった。 ある夏、私を残して、夫だけ仕事のために、東京に帰っていき、何日か、たった一人で、過ごしたことがあった。 夕方になり、それが習慣になっていた私は、窓辺に座って、夕焼けを見ていたのだが、突然、あふれるほどに涙が出て、止まらなかった。 その前の夏、私は大病をして、まだ体も心も癒されていなかった。 人嫌いになり、話したい人もいなかった。 そのくせ、寂しくて仕方がなかった。 誰もいないのをいいことに、心ゆくまで、涙を流した。 しかし、その夕焼けも、五年ほど前に、西側に山荘が建ったことで、だいぶ様子が変わってしまい、もう、あのときと同じ景色ではない。 シベリア横断から、ちょうど一年経つ。 旅行中に誕生日を迎え、モスクワのホテルで、ケーキでお祝いをしてもらった。夫から、ホテルあてに、先回りして、お祝いのファックスが届いていたことを思い出す。 列車の中で見た残照と朝焼け。 きっと、今も変わらずにあるだろう。 2002年07月16日 20時42分28秒
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