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歳時記では晩秋、でも季感としては、今が秋たけなわである。 昨日は、連句の、発句の会に行った。 このところ、わたしは、自分の感情を第一にすることにしたので、気に染まぬ集まりは、出ないことにしている。 明らかに、嫌いな人が来ると分かっている会には、はじめから欠席である。 連句の集まりは、沢山あり、選ばずに顔を出していれば、座に事欠かない。 でも、わたしは、行って愉しいことが第一条件なので、吟味するのである。 大きな結社は、あまりひとりひとりは気にならないから、例会には、なるべく出席する。 偶然、嫌いな人と同じ座になってしまったときは、不運とあきらめ、今日は勉強と苦行の日だと、自分の心に言い聞かせて、笑い声ひとつ立てず、神妙に、座の付け合いに取り組む。 そんなときは、「今日は大人しいですね」なんて、いわれる。 ごくたまに、気の合う人ばかりの座に恵まれたときは、愉しくて、はしゃぎすぎるので、口数の割に、句はちっとも出ないということになる。 どっちもどっちである。 先日、ある会に行ったとき、少し遅れていったので、幹事が、遅れ組のために、ひとつ座を作ってくれた。 捌き良し、一緒になった男性もまあまあ、そのうち四人になり、さあ始めましょうという段になって、わたしの大嫌いな女性が、ほかの席から移ってきた。 ああ、今日は苦行の日だと、覚悟した。 何故、その人が嫌いかというと、知識、頭の良さは定評があり、出来る人であることは、さておいて、とにかく、人を傷つけるようなことを、ケロッと言うからである。 わたしも、ずいぶんはっきりものを云う方だが、こと、人の人格に関することは、言ったことがない。 彼女に、心の中をえぐられるようなことを、何度か言われて、わたしは、すっかりキライになってしまった。 彼女自身は、自分が悪いことを言ったという自覚は、ないらしく、どこでもその調子である。 無神経というのか、鈍感というのか、理解しがたい。 どういうわけか、そんな人に限って、エライ人や、男性からちやほやされるので、始末が悪い。 私だけでなく、彼女を「天敵」と断言した女性を知っている。 先日の座では、捌きがいるのに、彼女があれこれ口を挟むので、いらいらしたが、そんなときの方が、何故か、句が沢山ひらめいたりして、結果的には、一人前以上の付け句を出すことが出来た。 それで、気をよくして、いつもは、彼女の出る二次会は、失礼しているが、そのときは、気の合う仲間が誘ってくれたこともあって、飲み屋に付き合い、お酒の勢いで、少々気炎を上げて帰ってきた。 昨日は、「天敵」の来る可能性が充分あったが、作った文集を、配らねばならず、この会は、私の苦手なことを修行できる場なので、出かけたわけである。 また、「天敵」と顔を合わせたら、無視することにした。 幸い、「天敵」は来ず、二次会も含め、楽しい会だった。 歩道に木の葉が落ち始め、日が暮れると、そぞろに寒さを感じる。 今日、連れ合いは、蓼科に行った。 山荘を閉めるためである。 八月終わりに行って以来のこと。 夏の間にもう一度行って、森の気配を愉しみ、片づけるつもりで、いろいろ残したままになっていた。 二人の日程が合わず、台風が来たりで、結局いけなかった。 「君と一緒だとかえって面倒だから」ということになり、道路のすいた午後になって、連れ合いは出発した。 冷蔵庫の掃除をし、家の周りを点検し、管理事務所に水抜きを頼んで、今年の山荘は眠りに入る。 「デジカメで、晩秋の景色を撮ってくるから」と、カメラを持っていった。 しかし、前回は、撮った写真が全部失敗して、使い物にならなかったのである。 私は、東京に残り、とりあえず、ホームページの写真を、昨年の秋のものに換えて、アップロードした。
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