夢見る汗牛充棟
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2006年11月05日(日) |
フランス中世史夜話 渡邊昌美 |
白水uブックス
図書館で借り。
ガレー船徒刑囚がきっかけ。読了。
フランスの中世の歴史コラム集みたいなもの。 修道士とか宗教関係の記述がかなり多かった。 それだけ宗教が社会の出来事に対して影響を強く及ぼしていたってこと なんだろうな。
各コラム、面白くて興味深かった。 修道士の話だけでなく、騎士の話、紋章の話などいろいろ。 宗教関係の話は、異端とか十字軍とか無宗教者から見ると傲慢で、 痛ましくて宗教ってなんだろう? って話が多い。これもまた宗教の 一面なんだよなー、と思う。
気に入った一文は、「院長シュジュ」というコラムの中の彼の死を評した一文。 「常に機嫌よく生きたのと同じく、おそらく機嫌よく死んだのである」
羨ましい。私だってそうありたいもの。
あとは、騎士気質(きしかたぎ)。 書いてある人生は誰も彼も悲惨な感じなんだけれど、異端審問とか他宗教の 排斥に関わる人々の悲惨な光景より大分ましな読後感。あっけからんとして いて無骨で、荒々しい死生観。やりとりしているのが自分と自分の手の届く 対等な相手の命だからましなのかもしれない。
◇ できれば、巻末に数頁取って、日本語で読めるのだけでもいいから参考文献 とか原典とかの紹介ページをとって欲しかったです。引用が多いだけに。 参考文献の紹介は、その本で興味を書きたてられた人のために是非設けて 欲しいものだなぁ、と思います。
木曜日だけど、会社の周囲を掃いていたら思いっきしジョロウグモの 巣に頭を突っ込んでしまった。すごく弾力があって、思っていたより 丈夫なものでした。でも、すまん。頭が勝利。
髪に髪飾りの如く黄色い何かがくっついてまして、(もちろん当該巣の 家主様なんだけど)あわあわして取り外し、植え込みの土の上に置いた。 突然家をぶち壊されたクモさんは、掃除の間中、私が置いた場所で硬直 してました。やっぱ突然家が全壊ではクモさんも呆然とするのであろう。 なむー。
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