坂道を登る時、坂のてっぺんを見ながら登る? どこまで続くかわからない急な坂道。 ひょっとしたら、数メートルで終わるかもしれない。 でも、ひょっとしたら、何十キロも続いているのかもしれない。 だから、いつも坂道では足元だけを見て登る。 右、左、右、左……。 自分の足が一歩ずつ、着実に前に進んでゆく姿を確認しながら、 坂の終わりの事は考えない。 ずっと続くつもりで登ってゆけば、きっといつかは登りきれるのだから。 時々、本当に終わりが来るのか不安に思って顔を上げてみたりはする。 ふと振り返ると、気が付かない内にこんなに進んでいたの? と、それまでの道のりに驚かされる。 気が付けば、ずいぶん遠くまで来たもんだ……。 行く先はどこ? 道は間違えていない? 登り道はまだ続く? 登ってきた後ろに、道は出来ている???
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