あ〜あ、またやってしまった…… 話しをしていると、天ノ邪鬼が顔を出す。 話しを振っておいて、わざと自分の本音じゃ無い、相手に話させるような事を話してしまう時がある。 わざと違う意見をして、反論させて、最後には「へぇ〜、なるほどねぇ」なんて、ほざいて見せる。 たぶんこう言ったら言い返されるだろうな、とわかった上で、反応してもらうことを楽しんでいる。 きっと、誤解されてるだろう。口先だけで言葉を転がしてるだけのヤツだと。 確かに薄っぺらいヤツ、ではあると思う。語彙が足りない。本音を自分でも掴めていない。 形にならないものを、出来る限りそれに近い表現を出来るようになるために、もっと、もっと、言葉で語らなければいけない。 言葉にする度に、形にならないものの姿を見失いそうになって、本末転倒になってしまっても、言葉を紡ごう。 「あ」のひと言が、まぎれもない「あ」として伝えることが出来るように……。 ビリー・ホリデイの歌声を追い掛けて。
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