新しい朝。 新しい通勤経路。 新しい風景。
ぎこちない朝。 どこか非現実的な世界。 目が覚める。吐く息が白くない。上着無しでも布団から出られる。 ささやかな幸せ。 今日から通勤電車は使わない。 自転車にまたがり、久し振りのペダルに力が入る。 何年振りかの上、折り畳み自転車ということもあって、サドルのお尻が痛い。 ペットボトルのお茶で喉を潤しながら、会社に向かう。
およそ十五分のサイクリング。 大通りを二本横切る以外は、路地をすり抜けて行く。
深夜になった帰り道。それでも会社を0時に出た。 やっぱり、飲みかけのペットボトルのお茶をぶらぶらさせてサイクリング。 サドルにまたがる気力すらないくらいに仕事のピークが来ない限り、心地良い時間と空間を過ごそう。
たまに歩いてみれば、小説の一本くらい描けるかもしれないし……。
|