2011年04月22日(金) |
オオモリの疲労の披露 |
休みにも普通に服用する日々が続いている。 それは仕事だったり、飲んでおくにこしたことがないからだったりする。
ストックがなくなってから、規定の二週間分を順当に消費し続けてしまっているのである。
さらに深夜までの残業が続いており、出来れば1T追加したいところを、それでは足りなくなってしまうからと用心しなくてはならないのである。
寝る前も、舞姫に手が伸びる前に、気付くと寝ていて朝になっている。
寝ていても寝られていない。
当然、そのツケはどんどんたまってくる。
残業中の夜七時、ちょうど切れる頃合いにコトンと落ちていたのが、夕の五時から最近では二時三時あたりから、グイグイと落ちまくる。
仕事中の普通にまさにまっただ中に、である。
夜まで度々、繰り返され続ける。
PCの陰に頭が隠れているから隣席の古墳氏は気付きにくいが、キーボードやマウスの音が止まり、画面が先程と変わっていないとこを見たならばすぐにわかる。
深夜といっても、たかが十時十一時である。 十二時一時までではない。
ちゃんちゃらおかしいほどである。
それでも、ギリギリの手前辺りに近づいてしまっている気配を感じる。
どこかでミスをする。
という対外的なことで、である。
当然、他人よりも尺が短い物差ししかないわたしの中だけに限られたことであるから、他人には理解も想像もできない。
自分の方がもっと働いて、休んでないのに。 何をそんなに、頑張りもしないで簡単にネをあげてるの。
悪い間が重なったのは明らかである。
情けないなぁ、とせめてため息で答えられてくれていればよかったのが、当たり前だが、カチンとくることがやってくるのも仕方がない。
他の人と同じ質の生活に、ついて行こうとすれば。 常について行こうとするだけで、その何を、を頑張らざるを得ないことになっている。 頑張るまでもない、やって当然の、普通のことを。
たまりにたまって、途中で抜くこともできないまま至っている最近までの、その今だから、特によくない。
余裕がないのだから、カッスカスのむき出しの情けなさが、自暴自棄に溢れだす。
はっきり言って、普通なら後退る。 見なかったことにして、背を向ける。
であるから、向き合うような相手には、そこまでは真顔で言ったりはしなかったのである。
ぶちまけてしまったのである。
その忙しさはわかっていて、口が裂けても今は言ってはならなかったというのに。
「だいぶ眠そうですね」
田丸さんに、しばらく様子を見られた後に、ぽそりと言われたのである。
昨夜の大森である。
やはり顔に出てますか。 疲れというよりも。 そうなんです。きちゃってますねぇ。
ははは、と誤魔化すが、
「あー。だいぶん、きてるみたいだねえ」
イ氏もまた、これは開口一番。
「多めに出しとくかい?」
甘木直木賞作家の書く伊良部医師ではないが、実はわたしから相談しようと思っていた心配を、払ってくれた。
ありがたい。 助かる。
黄金週間を挟むので、三週分、それも増やした状態で、である。
諭吉が消えるのも仕方がない。 必要なのだから。
つらそうだねぇ。 そうですねぇ。 やっぱり仕事中に影響がではじめたら、限界がきてるんじゃないの? 限界の手前、のところでうろちょろさせてるつもりなんですけどね……。
やっぱり、プライベートの質が他人と違う現実というか。
最初の原因は違うとこだったのに、ひとつ出たあることにカチンときて、すわとぶちまけてしまったんですよ。
あらら。だけど。 だけど? ずいぶん、近しいひとなんだねぇ。 いやそんな、わたしがこれで会社を辞めたことをその場に居て知ってて、だからつい、余計に意固地になって。
根っこは、わかっている。
たまさかひとときを楽しく過ごすだけなら問題はない。 しかしそうでない場合、普通のふりをしなくてすむ時間を過ごしてゆけるのか。 それは不安とも意を異にするものとして、常にわたしの背中に張り付いているのである。
「持病を隠しての勤務が発覚」
クレーン車の事故報道が、むんずと喉元を締め付ける。
ものは違うが、同じである。
昼間関わるひとの誰にも言えないことが、ある。
地元の古くからの友らに対しては、そんなプレッシャーないんですけどねぇ。 竹馬の友、だからなんじゃない? 竹馬。わたしは数歩しか乗れませんが。 そりゃあ、時代が違うもの。
イ氏はそれまで真面目な顔をしていたのを解き、あっはっは、と表情をほころばせる。
誰にもどうにも解決できないことは、わたし自身でやりくりするしかないのである。
「顔に出てますか」 「うん、しっかりと」
話したひとが、普段からそういうのを話せるようならいいのにね。 タイミングが悪過ぎたにせよ、もう言ってしまいました。言わずにいい余計なことまで、つい勢いで。 ……むずかしいねぇ。 むずかしいですねぇ。
ま、なるようにしかならないですから。
仕事も、常に他人のペースと合わせてやらなければならなくなってきているので、締切までに帳尻合わせてそれまでは自分のペースで、というのが難しい。
独身で一人暮らしで、なのになんで頑張らないの?
古墳氏あたりは、おそらくそう思っていてもおかしくはない。
いやあ、あはは、と。
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」
サトエリこと佐藤江梨子主演の作品を、ふと観たくなった。 見逃したまま、ふと思い出す作品は、まだまだきっとある。
腑抜けなりに武器は手に入れた。 駄菓子屋の銀玉鉄砲だとしても、「懐に44オートマグナム」の気持ちを。
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