2011年05月21日(土) |
「しあわせの雨傘」とリベンジ |
「しあわせの雨傘」
をギンレイにて。 フランソワ・オゾン監督、カトリーヌ・ドヌーブ主演。 雨傘工場の創業者の娘であり、社長夫人のスザンヌは、毎朝のジョギングと詩の創作だけが楽しみの毎日を送っていた。 社長である夫はワンマンで独裁的で、やがて工場の労働者たちが「トイレの環境改善」を訴え、ストを起こす。
ねじ伏せてやる。
とした矢先、心臓発作で倒れ、社長夫人として、スザンヌは代わりに工場の経営改善に取り組むことになる。
ドラッカー曰く、経営者に最も必要なものは「真摯である」こと。
従業員たちの声に真摯に耳を傾け、女性たちをないがしろにしない。
見事に工場は持ち直し、従業員たちにも活気とやる気が満ち溢れ始めた矢先、療養休暇から社長の夫が復帰したのだった。
「君は私の椅子を返せばいいだけだ」
働くことの喜び、充実感、幸せを奪われてしまうスザンヌ。
しかし、女は強い。
時代は1980年前後。 まだまだ男女平等の意識が浸透しきっていなかった社会に、ちょっとコケティッシュで、おシャンティな女性讃歌。
である。
さて。
今日は「room493」からのご縁で、今や「RENT」HEADS仲間でもある陽朔さんと、谷中にてひとときの語らいの場を得ることができた。
お勤め先が近所で、「いつかお茶しながらRENTの話をしましょう」と言ったまま、その機会をなかなか得られずにいたのである。
陽朔さんの旦那さんであるきゅうりさんとはかれこれ七、八年会ってないが、陽朔さんは一昨年の「RENT」以来、ゴスペルを習いはじめてその発表会などに誘っていただいたりしているのである。
来週末にもチャリティーコンサートに参加されるとのことで、「ディーヴァ陽朔」への階段を上ってゆく過程を、目の当たりにする喜びを……。
あまり持ち上げるとプレッシャーになるそうなので、控えよう。
「満満堂」というなかなか評判の珈琲屋が、谷中にある。
「そこに行きませんか」
谷中に住んで五年が経ち、その間ずっと気になっていた珈琲屋である。
「待ってました。満満堂に行こう」
この世に神がいることを、わたしは実感したのである。
「本日、臨時休業させていただきます」
ドアに、ペラリと貼られていた。
そうか、そう来るか。 これはもはや、人がなせる業ではない。
「チャンスの神様」
である。
チャンスは、与えるとは限らないのである。
谷中銀座から、ゆっくり話が出来そうな店に移動する。 コジャレた長居しづらそうな店ならポロポロあるが、せっかくなので、わたしが気になっていた近所の店までご足労いただくことに。
平日十一時まで開いているが、入るきっかけがなかった店だったのである。
谷中らしくはあるが、ちょっとだけおシャンティなというところで、わたしへのハードルをおさえてくれている店の雰囲気。
もうひとつのハードルは、百メートル走の勢いで乗り越えることにすればいい。
もとい。
「何かをはじめる」ことは、やはり素晴らしいことである。
陽朔さんは、もちろんそればかりだけではないが、エネルギーに満ち満ちている。
見習わねば、もったいない。
何がもったいないのかは、これから考えてみよう。
日本語版「RENT」の感想や、アダム・パスカルとアンソニー・ラップ(ブロードウェイ版「RENT」のロジャーとマーク役の二人)のツアーに行ったらしく、
うそっ、マジすか(学園)!?
な話とか。
「RENT」のサントラしかもうずっと聴いてなくて。 わたしも同じで、ヘビー・ローテーション、だよね、とかの共通点だったり。
習いはじめたばかりの、ビギナー、だから、こないだの発表会のソロ(「RENT」のテーマ曲である「seasons of love」の!)なんて記憶がとんでて覚えてないの、などという話だったり。
ちょいちょい甘木アイドルの曲名を挟んでいるが、わたしが実際に口に出したわけではないのであしからず。
つかの間、他愛ないが楽しいひとときを過ごさせてもらったのである。
合言葉は、「リベンジ満満堂」
来週は陽朔さんの参加するチャリティーコンサートである。
まずはそれを楽しみに、しよう。
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