「隙 間」

2011年07月20日(水) 「神様のカルテ」

風が吹いて。
顔を向け正面で受ければ向かい風に。
背を向け背中を預ければ追い風に。
強く前へ一歩。
遠く先へ一歩。
風はどちらにも吹いている。



夏川草介著「神様のカルテ」

映画化が決まったベストセラーです。
信州の地方病院の内科医・一止(いちと)が、同じボロアパートの怪しい住人や同僚の外科医や看護師や愛する妻らに支えられながら命と向き合う日々を描いた物語です。

夏目漱石の「草枕」を愛読書とする一止の語調で語られていて、いわゆる「である」「なのだ」などと古臭い言葉遣いが用いられています。どこか親しみがわいてきてしまうのですが、それだけではありません。
時代錯誤な一止の語調と現代医療とのギャップが、一地方病院と大学病院など諸々のギャップをうまく演出しているように思うのです。

映画化にあたってこの口調を普通の台詞に直してしまったとしたら、わたしはとても残念です。

しかし文字で読むからこその演出を、声で聞くだけになる映像化においてそれは難しいことかもしれません。
どう見事に解決するのか楽しみです。

一止役を嵐の櫻井翔、麗しの妻・榛名役を宮崎あおいが演じます。
ハルこと榛名が宮崎あおいさんというのはなかなか合っていると思います。
「夜は短し〜」の黒髪の乙女に加えてまた魅力的な人物が現れてしまいました。わたしの悩みは尽きません。

さて腰痛もずいぶん楽になってきました。やはり少しズレたのか、ひねったりせず、腰回りと下腹の筋肉を引き締めるように力を入れておけば、痛みを抑えられるようです。

階段ならそろりと下りられるようになったのですが、アシモからパナソニックのエボルタくんほどにまで回復するのはもうしばらくかかりそうです。

友との肉三昧を経たというのに、下腹周りがぺたんこに締まったままになっています。
日常的に意識して締めていると痩せられるというのはどうやら本当のようです。これは普段に支障がないお腹周りだからこそできることなのかもしれませんが、気になっている方は騙されたと思ってやってみてください。

深呼吸してお腹が引っ込んだ状態を保つようなイメージです。

夏に体型が気になるその前に、それを気にする相手がいないことに気がつきました。

take me,baby!
or leave me!!

束の間冷やされた雨上がりの空気に。
鳥肌立つ腕をさすりながら。
それまで恨めしかったはずの太陽を見上げる。
くちん、とくしゃみし鼻をひとすすり。

夏は草枕、富士見草。
阿房列車に夜露が散りゆく。


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