天井をゆろゆろと這っていた風船が、気付くと小さく萎んで床に寝そべっているように。張り詰めていた気持ちが、少しずつ少しずつ抜けていたことに気付かなかった。もう少し待てば結末は同じになるのに、自らの手で止め具を外してしまった。『あと1回』つまりまだ終ってはいない。真っ白な砂浜は消え失せて、此処にまで汚れた水が。そして『悪魔』が僕の顔を覗き込んだ。はての浜へ行く夢を見た。