鶴は千年、生活下手

2003年01月08日(水) 思索の日

水曜日は思索の日か。
朝から頭の中では、さまざまな言葉が飛び交っていた。

今朝、わたしが見た夢は、なんともいえないものだった。

なぜか、夫とわたしともう一人の女性、たぶん従妹だと認識さ
れる女性がいた。
ただその彼女を部屋に泊めてあげているのだが、どういう訳か
夫とその女性が同じ布団に入っていた。
別に悪さをしているのでもなく、悪気もなさそうなのだった。
しかしながら、わたしはその無神経さに腹を立て、その彼女を
突き飛ばし、夫の胸座をつかみ、夫にビンタしていた。
二人に対して泣きながら、大声で怒鳴っていた。
「この人が、わたしの一番大事な人だと知っていて、どうして
 そんなに無神経なことが出来るの?」と怒鳴っていた。

ふと、気が付くと、わたしは朝の布団の中にいた。
夢だと気づくが、夢の中で抱え込んでしまった怒りが、わたし
の中にまだ残っているのがわかった。
夫がそんなことをする人ではないと、充分すぎるほどわかって
いるはずなのに、そんな夢を見た自分が悲しかった。
無性に夫に申し訳ないと思ってしまった。
夫を見ると、気持ち良さそうに眠っていた。

この時間になって、落ち着いて考えてみると、あれはきっと、
夫自身ではなくて、わたしの思い出の中でその男性が夫という
立場を借りていただけなのだと思う。

思春期の頃、いとこ同士でほのかに恋心など芽生え始める頃に、
わたしはたぶん従妹と同じ従弟がお気に入りだったのだ。
わたし達は兄弟のように育ったから、夏休みの昼寝は雑魚寝だ
ったりしていたけれど、その時の映像とかすかな嫉妬心が増幅
された形で夢に出たのだろう。
従弟は、昨年暮れに離婚し、昨日は従妹と電話で話した。
その影響だったのだろう。

そう、わたしの夫は、そんなに無神経なことはしない。
たとえ、わたしが無神経な大馬鹿者だとしても、夫はしない。
だからこそ、あんな夢を見てしまった自分が悲しかった。

 重なって重なってまた重なってそうして夢は織り込まれゆく
                            (市屋千鶴)


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