鶴は千年、生活下手

2015年05月24日(日) ネット環境と人付き合い

親は思春期の子どもはよくわからないと言う。
自分だって思春期を通り過ぎてきたはずなのにだ。
たしかに、人それぞれ違うのだから、思春期をどう過ごしていた
かだって、人それぞれだろう。
一つだけ言えるのは、しょうもないことでも大きく悩んでいたな
ということ。
特に、友人関係は悩みの種だったように思う。
小学校で仲良しだった子が、中学に入ってから新しい友達と遊び
始めて、自分は置いておかれるような気持ちになった。
もう自分とは遊んでくれないのだろうかとも思った。
悩んだ末に、半べそでその子たちと一緒のときに悩んでいたこと
を伝えたが、自分の思い込みだったことを知らされた。
遊ぶ仲間が増えたということだった。

今の子ども達はどうなんだろう。
スマホの普及に伴って、顔を合わせないままでの会話が日常的に
なってきているこの頃では、「てにをは」の一つ一つがいざこざ
の原因になっているのではないかと思う。
それは、子ども達の間だけのことではなく、大人の間でも同じか。
急速なネット環境の発達に対して、十分な教育というかマナーを
学ぶ前に入り込んでしまった人たちのトラブルが多すぎると感じ
ている。
顔が見えないから、匿名だからこそマナーは必要で、相手に対す
る気遣いは大切だ。
面と向かってだったり、電話ではちゃんと伝わるニュアンスとか
も、文字だけではわからないのだということに気づかなさすぎだ。

わたしや夫は、パソコン通信であれこれ話をしたりする頃からの
パソコンユーザで、インターネットの前からの人だから、20年
以上前から文字だけの付き合いに置けるマナーの大切さは身にし
みてきている。
息子に対しても、ネット環境下における会話の難しさは伝え続け
ていきたいと思っている。
それは他の子ども達も同じで、もし機会があれば伝えたいと思っ
てもいるし、保護者はもう少しその辺をスマホとかを与える前に
勉強し教育していくべきではないかと思う。

ただでさえ難しい思春期の友達付き合いに、文字だけの会話の難
しさも加わったら、こじれやすくなってしまうのは目に見えてい
ると思うし、便利だというだけでそこに隠れている困難さに気づ
けないのはかわいそうなんじゃないかとも思う。

なんにせよ、知ることは大事。


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市屋千鶴 [MAIL]