2005年07月21日(木) 「ケルト・ファンタジィ」 井村君江 画・天野喜孝 |
■ケルト・ファンタジィ 英雄の恋 著・井村君江 画・天野喜孝
原価1900円を500円くらいでGETしたやつ。
天野氏だから問答無用で購入。相変わらず素敵です。
FFは天野氏キャラデザが外せません。
ステータス画面のあのおどろおどろしい感じが…って、脱線。
クー・フーリンの伝説は、結構やり手でした。
師のスカアハの天敵、オイフェを負かして、子供産ませるだなんて!!
私のクー様じゃなぁぁぁぁい!!
クー様は純潔なのぉおお。とか、言ってみる。
金子氏のクー・フーリンが頭から抜けない。
あの、優美なクー様がね…。
しかし、伝説では、口から火を吐くとか、目が7つとか言われてる。
金子氏の感性ってすごいなぁ、と思う。(また脱線)
最後は、戦場で死ぬところが、やっぱ英雄だぁ。
そんで、王女グラーニャとディアドラっつう人がヒドイ。
この時期の騎士は「誓約(ゲッシュ)」というのに重きを置くのだが、
このお姫様共は、屈強な騎士に一言難題を放つ。
「私を攫って連れ出して!それが貴方の誓約よ!!」と。
泣く泣く(?)従う騎士達であるが、忠誠を誓った主をも裏切り、
王様から姫様奪い取ってまで、守る誓約とは一体…?
結局、2人を攫いだした2人の騎士は、殺されちまいます。
女って、怖いッス。
でも、一番の悪女はアーサー王の妃だな。グウィネヴィア様。
妖精に育てられ、騎士として洗礼を受ける為、城を訪れたラーンスロットに一目惚れ。
そんでもって、ラーンスロットも王妃にぞっこん。
年上の色香に惑わされたのでしょうかね(深読みしすぎ)
ここで、王妃が自分の立場をわきまえればよかったんじゃ!
あっという間に二人はラヴラヴな仲に。
人目を忍んで逢い引きを続け、しまいにゃそれが円卓の騎士仲間にばれて、
アーサー王と戦争起こすまでに発展しちまいます。
ていうか、アーサー王も王妃見限れよ…。と思う。
ちなみに、私の脳内では、某ゴルフ漫画の影響があるので、
ラーンスロット様は悪者じゃないです(依怙贔屓)
どうも、先入観がある為、王妃が悪いと思ってしまう。
実際、物語も王妃が惚れた弱みにつけ込んでいるように見える。
その決定打が以下の一説。つたない表現ですがご披露を。
のちにラーンスロットは、エレインという王女との間に子供をもうけます。
まぁ、それにも、いろんな策略があったんですがね…。
生まれた子は最強の騎士サー・ガラハッド。円卓の空席「危難の席」に座る運命です。
折しも、アーサー王が丁度遠征から帰宅。
円卓の騎士一同、そして問題の王妃も参加する盛大な宴席が行われ、
それにはエレイン王女とラーンスロットもお呼ばれしましたとさ。
そこで、王妃との一悶着があるのです。
王妃「あんた、私を裏切ったわね」
ランス「…」
王妃「今夜、私のへやにいらっしゃい。王女の部屋に行ったら許さないからね」
ランス「そんなご無体な!いつも貴方の言う事を聞いているじゃないですかぁ」
と、ラーンスロットは言っておりますが、口先だけ。
夜中に使いが迎えに来て、お部屋に忍び込んだ時は、上機嫌。
情事が終わって、夢の合間にも王妃への愛を声高らかに謳う始末。つまり、寝言。
なんなんだよ、円卓の騎士…。
しかし!その使いが導いた先は、実は王女の部屋だったわけで。
隣の部屋で、ラーンスロットはまだかまだかと待ちこがれていた王妃。
それを聞き、怒りと嫉妬をこめ、大きく咳払いを一発。
ガバッと飛び起き、隣の王妃を見つめると…それは、エレイン王女だった!!
ランス「あちゃー、えらいことしてもうた!!」
パンツ一丁(その時代はパンツではない)で廊下に飛び出すと、
そこにはすごい形相の王妃が立ちふさがって居るではないか!!
王妃「このぉぉぉ裏切りぃぃ者ぉぉぉ!!宮廷から出てお行き!!!
そして、もう二度と私の前に顔を見せるでないよ!!キィィィ!!」
少女漫画の、あの、衝撃を受けているシーンを思い浮かべてもらいたい。
ラーンスロットは、正気を失い、その場に倒れたそうです。まさに少女漫画。
その後、城の窓から飛び出し、植え込みのイバラに切り刻まれながらの逃避行。
その間に彼の精神は崩壊してしまう訳でございます。
というか、円卓の騎士でしょ、あんた…。
まぁ、それほどまでに、王妃を愛していたんですかね。
でも、王妃が悪いよなぁ。
幾分脚色あれど、結構我が儘言ってるんですよ、この王妃。
貴方が貞淑だったら、ラーンスロットもアーサー王も喧嘩せんですんだのに。
読んでいて、なんつう女だ!とちょっと腹立ち。
アーサー王で満足しておけ!王妃だろう!!と。
…一番可愛そうなのは、アーサー王かぁ。
友人に妻取られてんだからな。
キチンとアーサー王伝説読みたくなった。
後半、ほとんど王妃バッシングです。
ケルト神話点で関係なし(笑)