朝、ダンナと家を出たら、車がドロだらけだった。 「コウサが降ったのか?」ダンナの一言に 「まさか! 札幌では記憶にないもの。風が強かったから、雨粒に砂が飛んだんだよ」と、それらしくいう私。 ダンナも珍しくなっとく……。
だが待てよ? 雨が降っていれば地面が濡れているわけだから、どんなに風が強くても土埃は立たない。立つくらいなら、車のボンネットも乾いているはずだ。 何よりも……ここまで黄色いドロの世界は、今までなかったことだった。
何年か前に函館で黄沙が雪とともにふり、黄色い雪が積もったらしい。 会社10Fの窓まで黄色い縞模様を書いている。これはどうやら黄沙なのだ。 そういえば、小泉首相が訪れた韓国、田中前外相が訪れた中国、ともに荒れた天気だったらしい。 巻き上げられた塵が日本まで運ばれたという事なのだろう。
車のボンネットをこすってみる。 これははるかな大陸から渡って来た大地の粒子、地球の粉。 星型に落書きして、地球は広くて狭いことを実感する。
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