カタルシス
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5/1にも観た舞台 明治座公演『燃えよ剣』を再び観に行く 今回は先行プレで取ったA席 桟敷の2階席だが舞台を右側からなめる感じの場所だ 前回が極左の1階席だったから視点が真逆で面白そう(笑)
今日は特に慌てる用事もなかったので開演の11時に席に居られるようにと 最寄り駅の『浜町』に10:40着で逆算した時刻に家を出た 自宅から浜町までは 地元の駅(私鉄)→ 高田馬場(メトロ)→ 九段下(都営メトロ)→ 浜町 という経路を辿る 時間にして1時間前後の道のりだ
順調に移動を続け高田馬場からメトロに乗り換えた直後のこと 次の駅にすら着かないタイミングで車内アナウンスが入った 「先ほど『門前仲町』駅で人身事故が発生しました 次の駅でしばらく停車します」
…うっそ マジすか?
次の駅って『早稲田』なんだけど 東西線の他に路線通ってないんだけど 乗るんじゃなかった!(>_<;) 馬場にいるうちだったら新宿まで出て都営メトロに乗ることができたのに何ちゅータイミングだよ!
「えー 先ほど10:20頃『門前仲町』駅にて人身事故が発生しました 現在東西線は上下線とも運転を見合わせております」 腕時計に目をやると時刻は10:23 …ホントについさっき起きたんだな(汗) 駅に着けば携帯の電波が入るので まず今日一日行動を共にする友人に事故のことを知らせるメールを送った それから乗り換え案内で別の経路検索を試みてみたが 回線が混雑していてつながらないというメッセージが出るばかり 何度やっても同じ結果だったので とうとう諦めてしばらく様子を見ることにした みんな調べてんだよねきっと
「先ほどの事故ですが警察の調査が入ることになりました よって運転見合わせが長時間になる可能性があります 大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません…」 との車内アナウンス あちゃーこりゃ本格的に遅刻だなぁ(苦笑) 一度観ている演目だからまだ気がおさまるけれど そうでなかったら金返せ!って誰に言えば良いんだろうか ちなみに今日の席は8,000円 決してお安い価格じゃないんですのよ
仕方ないので改札に向かった 地上に出てバスか何かで馬場まで戻るか いっそタクシーに乗って会場を目指すか あれこれと算段しながら階段を上っていったら 改札は予想通りの大混雑 駅員に食ってかかる年配の客や いかにもお出掛け仕様のマダム 皆が皆次なる経路を尋ねるのでいちいち時間がかかって 如何ともし難い状況だ 駅員もテンパっちゃっててかなり態度が悪い それに腹を立てて抗議する客と悪循環が始まっている
や〜 電車が止まってるのは駅員の所為じゃないしな〜 でも あの態度は確かにムカつくよな〜 と列に並びながら考える 自分の番が来たので極力穏やかに「浜町まで行くにはどうするのが一番でしょうかね?」と尋ねたのだが「向こうの改札を出てバスで馬場まで戻って下さいッ」と代金を返された 向こうの改札?と思って踵を返したら「もう精算したからこっちから出て!」と呼び止められる …だったら精算の前に向こうの改札へ行けって言えよ(不快) 指さされた改札をしぶしぶ抜けた このまま地上に出てもバス停のある出口を探さなきゃいけないんだよな…と階段を上り始めたら 「中野〜大手町間で折り返し運転を開始します」 というアナウンスが背中越しに聞こえてきた その駅間だったら目的地まで辿り着ける! 慌てて引き返して改札を入り直した 他の客も急ぎ足で電車に乗り込んでいる
結局20分のロスを余儀なくされ浜町の駅に着いたのが11時 私の他にも駆け足で駅を抜けようとしている人が何人もいたので 同じ理由で遅れた同じ目的地を目指す同志だろうと思った
入口まで来てチケットを探る 走って暑かったので手に上着を持っていた私は少しモタついてしまい 鞄からチケットの入った封筒を出すところまでは出来たものの その封筒からチケットを取り出すのに難儀していたら もぎりの受付嬢が「お出ししましょう」と言い封筒ごと手に取って中から出したチケットを勢い良くもぎってくれた 私は咄嗟に「あ!」と声を出したが間に合わない
その時初めて紙面を見たように 切り離されたチケットの半身をそれぞれ左右の手に握って 「ごめんなさい私 違うチケットを切ってしまいました!」と慌てふためく受付嬢 …あー やっぱりやっちゃった?(^^;)
封筒の中には夕方にある日比谷野音のチケットも一緒に入れてあったのだ しかも舞台のチケット同様e+で取ったものなので印字されている内容が違うだけでデザインは同じチケットだ 私が取り出すのにモタついた原因も実はそこにあった
「いやー こちらこそ一緒にしてたから… ややこしいことしてスミマセン(苦笑)」 「あの …大丈夫でしょうか これ」 「…さぁ」 だってそうとしか言えないじゃん? 普通チケットって切り離し無効だからね まぁダメなら帰って来ても良いかな〜なんて少し考えた 今夜雨らしいし 取りあえず公演は始まっているので これ以上時間をかけるのもナンだと思い 受付嬢さんに本当のチケットをもぎってもらって急ぎ足で席に向う 座席案内の人に誘導されて友人の座る隣へ腰を落ち着けた 「結構早かったね 今始まったばかりだよ」 耳打ちする友人の声 「野音のチケット間違ってもぎられちゃったよ」 と言ったら 「え!」と驚かれた
やっぱり?
切り離し無効な上 妙なところに厳しいディスクガレージがイベンターだもん 不安になるのも当然だわ それ以上は周囲の迷惑になるので会話を続けなかったが 一抹の不安は終演後も残り続けた
1日の日記には詳しく書かなかったが この『燃えよ剣』というのは司馬遼太郎原作の時代小説のタイトルで 今回の公演はその小説を原作に頂いてラサール石井が脚色し舞台に仕上げたという代物である 主演に上川隆也・風間杜夫 助演に羽場裕一・葛山信吾・富田靖子 そのた他etcといった面子 主演の2人だけで席が埋まるっちゅーねん(汗)
舞台は幕末 主人公は新撰組の土方歳三である 幕末好きなら『燃えよ剣』=土方 がすぐに出てくる基本中の基本な司馬作品だ しかも土方役を上川が 近藤勇を風間が演ると聞いた日には 演劇ファンも黙っちゃいない それ故にチケット確保は熾烈な展開を想像させた
その争奪戦をアッサリくぐり抜けてしまった私は 今回大いにラッキーだったと言わざるを得ない 花道沿いの特別席と 二階とはいえ花道が一望できる桟敷席の両方を e+のプレオーダーでGETできてしまったのだから
本来なら一般発売の日に泣くような努力をしなければ得られないチケットだ 全くもって運が良い
しかし 肝心の芝居にはやや不満が残った 1日に相方が寝てしまったというのがイイ説明になるかも知れない やや間延びの感と物語のはしょり方の激しさが両極端で 移入する間がない だから夢中になれない ダレる …寝る?(苦笑) という図式なんだろう 原作を知っているというのがかえって良くなかったとも思えた これはもう今更どうにもならないギャップなのだ
それを証拠に今日一緒に舞台を観ている友人は 幕末のことなんて教科書程度でしか知らない一般的な観客だ 公演を見たがったのは「好きな役者が出ているから」というシンプルな理由からである そしてそこにお笑い好きの趣向が加わり 「面白い舞台だね」 という感想が繰り出される
確かに演出の点ではコミカルでテンポが良い 爆笑するようなベタなネタはないが 思わずクスっと笑ってしまう小技が随所にちりばめられていて「ラサール石井ここにあり」といった感があった ストーリーを気にしなければ普通に面白い作品なのだ
「私は史実も小説も知らないから単純に面白かったよ 大河ドラマは見ているから 時々違和感はあったけどね」 というのが彼女の総評である
全くもって ごもっともなご意見でやんす(平伏)
終演後 この近辺には何もないからと さっさと日比谷に出てしまおうという話になり 明治座から人形町まで歩いて東京メトロの日比谷線に乗り込む お茶するつもりで銀座で降りた
開場16:30 開演17:00 日比谷野外大音楽堂 ここでのライブは1999年の10月ぶり ブルームさんがロシアから戻って来て全国にお礼巡りした時の無料ツアーが この野音でファイナルだった 何だかんだ言ったところで懐かしいには違いない
明治座でもぎられてしまったチケットは 封筒に半分を隠して係りの人に端を抜き取ってもらい「スミマセン!」とか言いながら半券を中から出してチェックしてもらうというワザとらしい演出で通り抜けた 係りのお兄さんが気の良い人で良かった〜 c-(^^;)
今日の出演は 河口恭吾・コブクロ・斉藤和義・平川地一丁目 フロントアクトに大宮のストリートデュオ「サスケ」 夕方から雨 と言っていた割には結構降らずにいてくれたが やはり最後まではもってくれず サスケ 〜 平川地一丁目 〜 河口恭吾 〜 斉藤和義 の途中で大粒の雫が落ち始めた 降り出した?!と思ったら
ザーッ!!
『歩いて帰ろう』なんてもう 本当に帰りたいくらいの土砂降りの中で聴かされた トリのコブクロでは降ったり止んだり土砂降ったり 雨天決行と解っちゃいたけど やっぱツラいわ 雨(泣)
降ったら帰る気でいた私は合羽を用意しておらず 降っている最中はGジャンを頭からかぶって誤魔化していたので 全プログラム終了の頃にはすっかり濡れ鼠になっていた かろうじてTシャツとGパンは許せる程度の被害で済んだが 被っていたGジャンは搾れるくらいにびしょ濡れで とても袖が通せる状態ではない
仕方なくTシャツのまま上着は羽織らず 銀座の街を闊歩し 食事を済ませ 電車に乗り込み 新宿を通り抜け 私鉄に乗り替えて地元の駅に着く頃には いい加減気温も下がっていたのだけれど 上着を着る方がよっぽど寒いので家路を急いだ
明日はゆっくりするぞ! そのつもりで予定を入れなかったんだ ゆっくりしてやる!
『劇的な瞬間』斉藤和義
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