長いお別れ
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泣いたまま起きる事程つらいことはない。 友達をこんなに短い間隔で失う事になるなんて誰も教えてくれなかった。 教わっていたらどうしただろう。きっと必死で止めようとしただろう。 だけどそんなものを知る術はどこにもなかった。 感情を爆発させないように頓服を多めに飲んでなんとか生きてる。 頭は冷静で後追いをしようとかそういう事は考えていない。 ただ心の中が嵐だった。もうあの声は聞けない。抱き締めてもくれない。 取っ組み合いの喧嘩もしたよね。いい歳してバカみたいに。 もう本当にどこにもいないんだろうか。粒子になって私の上を流れていないだろうか。 会いたくて会いたくてふらふらと町中を歩いてみた。 決して会えるはずがないのにそうやって歩き回っている方が楽だった。 人々の笑顔も笑い声も仕草も何もかもに彼女達がいたから。 部屋に帰ってもTVはつける気になれなかった。 痛ましい事故やお笑い番組やそんなもの全てが怖かった。 私とはまるで違う次元で起こっている事に思えて仕方なかった。 ぽつんと部屋の中にいると思い出が四方八方から押し寄せてきた。 好きだったCD。好きだった本。お揃いのTシャツ。パジャマ。 何通もの手紙。葉書。ビーズクッション。香水。ピアス。指輪。 みんなみんなふたりで選んで買ったもの。 幸せだったよ、私。彼女達と出会えて幸せだったよ。だから今こんなにも辛い。 ふたりにはどうだったのかな。楽しかった?優しかった?もっと一緒に笑いたかったよ。 もうそれは叶わない願いだけど。 だけど願わずにいられない。もしも来世があるのならまた会いたいと。 桜の花が散っています。私もいつかは散っていきます。その時は迎えにきてね。 ふたりの生き方。頑張る事。だから私も頑張るを精一杯頑張るよ。 何もしてあげられなかった事が悔しいけれどふたりに出来なかった分 今私を支えようとしてくれてる人達に何かを返していけたらいいと思ってる。 間違ってないよね?私、前を向いてるよね?大丈夫だよって笑ってよ。
私信 私と約束を交してくださった皆さんへ 中島みゆきさんの「二隻(そう)の舟」を贈ります。 この歌のような気持ちでいます。
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