君に心を奪われる。僕は、とどまる必要があるのか?
君は僕を幻想の世界へと誘う。僕には、君を拒絶する理由なんて考えられないんだ…。
君はどうしてそんなに嫌われているの?僕には、理解できないよ。僕はもう、君に夢中だ。離れることなんて考えられない。僕はすでに、君のために多くを抛ってきた。そうだ、それだけの価値があると信じたからだ。君が何の見返りももたらさないことは分かっている。それでも、いや、だからこそ僕は、君に換えがたい魅力を感じるんだ。ただ僕は君といるだけで、それだけで楽しいんだ。君とともにある時間はすべて時間の浪費だ。それは分かり切っている。でも、僕は離れたくないんだ…。
僕は君の中で、違う僕になれる。君は君と、君に夢中の人々とで世界を作り出している。そうだ。僕は君の世界に夢中なんだ。どれだけ時間を費やしても決して何も生み出すことのない営み。でも、誰にも強制されることなく、自分の信ずる道を歩める喜び。君はこんなにもすばらしい、夢の世界を生み出しているんだ。
そう…。今さらここから足を踏み出すなんてことは、僕にはできないんだ。君と、君が魅了した僕を含む多くの人々は、何一つ生み出すことはない。僕たちはただ、人生の道でじっと立ち止まっているんだ。君に魅了されたのは人生において行き場のない人たち。救いを求める人たち。君は僕たちにとって、救いの神であり、カリスマなんだ。
僕を君から引き離さないでくれ。僕はずっと、君とともにありたいんだ…。