甲野先生と知り合って、そのお人柄を慕う方々とも交流をしています、この前の古武術と太鼓操法、そして古武術とフルートの講習会で披露されている、介護術、これに関して甲野先生が自らの随感録でこうおっしゃっています。 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 引用開始 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 稽古の後、岡田氏から詳しく介護の世界の現状(「基本が大事、基本が大事」といわれるその基本で多くの人が腰を壊し、体に負担のかからぬ体の使い方を工夫すると、有効であるにも関わらず「基本に外れている」と断定され取り合ってもらえない。今や介護法は要介護者のための介護法ではなく、介護法の指導者、介護の大家といわれる人の権益を守るための介護法になっているとの事)を聞くにつけ、何やらどこかで全く同じような話を複数のジャンルの世界で聞いたような気がしたが、介護は今や多くの人々にとって実に切実な問題となってきているので、これは岡田氏に協力し、有効で、しかもやり甲斐のある介護法の設立に向けての活動を開始しようと思っている。 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 引用終了 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 太鼓打ちの立場から言うと、この「基本が大事」という事に対して、弟子や生徒さんの・・・よく個性などというが、本当にその人の特性を指導者は見ぬいているのだろうか?音楽家の中には全く通常の基本から外れた有能な音楽家がいます、例えばクラッシックのトランペッターモーリス・アンドレは炭坑夫出身で音楽大学など出ていないのに、独学によって数々のコンチェルトのCDを残しています、又オペラのラッセル・ワトソン氏もロックミュージシャンからオペラに進んだ経験の持ち主で、おそらく彼等は音楽大学の試験には絶対受からなかったのだと思うし、それ以前に例外を認めない指導者によって潰されたのだと思う、一人の人の背丈や骨格の違いなどをよく見極る必要があります、定説の基本に当てはまらない人のやり方も考慮しなくてはならないでしょう、日本の伝統音楽の世界では曲をこなすうちにその人なりの創意工夫による基本が出来あがります、そしてそれが他人には当てはまらないという事もよく理解されています。 大事なのは自然界や人間自身を見つめる目で基本を示し、弟子や生徒におしつけないやり方・・・指導者は彼等が悩んで創意工夫するための助言と光る才能を発掘する目(発見すること自体一種の才能)を養うのが大事だと思う、だから指導者は異分野の人と交流する事が必要なのです。
随感録に出てくる岡田氏とは古武術フルートの講習会で知り合いました、彼は介護講師でその道のエキスパートです、本当に古武術の術を応用すると少しの力で寝ている人を抱き起す事が出来ます、これによって介護する人の腰痛を防ぐ事が出来ます、しかしながらどの世界でも一つの定説が出来あがると、又その権威や指導者になるとよほど柔軟な思考の持ち主でもない限り、頭では良いと解っても、立場などから、新説を否定するのです。 嬉しい事には筑波大学の関係者、大学院でスポーツ科学を研究している高橋氏や桐朋学園教授の矢野氏、桐朋高校のバスケット部コーチの金子氏も筑波大学出身です、僕が桐朋学園大学を卒業している事と現在筑波大学附属盲学校で講師をしているというのも何か不思議な縁ですね、そして前述の岡田、高橋氏は盲学校に僕の授業を見学したいと言ってます。 甲野先生を中心にこういう輪が広がってくると良いですね。
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