やっとわかったよ。

これまでを最初から読み返しているうちに気付いた。

あたしは昔から、ずっとずっと変わってないんだって。
違うかな。変わろうともしてなかった。


自分が自分がばっかりになっちゃうのも、

すぐに一目散で逃げ出そうとするのも、

傷つく前に傷つけようとするのも、

壊れそうになると放り出してしまうのも、昔のままだった。


自分が痛いおもいをするのが怖くて、
だからどうやってでも自分を全力で護ってた。
自分以外の誰かを傷つけることでしか自分を護れなかった。

それが例えどんなに愛しく想った人であっても。例え誰であっても。


人を心から信用できない、じゃ、なくて。

人の心を信用してないんだ。


それですぐ淋しくなっちゃって
愛をほしがって甘やかされることばっかり考えて。
なのにいつもひとりになろうとして、それで自ら潰れてくの。




逢いたいなぁ。


笑ってイジワル言う顔がみたいなぁ。


名前呼んで、抱きしめたいなぁ。




どうしてもう少しくらい冷静になれなかったんだろう。

あたしには、あの頃の毎日がまるで終わりなく続く、
永遠なんじゃないかとおもうくらい長く感じてたけど。
でもやっぱり数えてみたらほんの短い時間でしかなかったのね。


ほんとに好きだったのに

どうして本気で大切にできなかったんだろう。


覚えてたの。忘れてなんかいなかった。
でもどうしてもそのときは思い出せなかった。

「相手のことがほんとに大切なら
 
 相手の不安とかだって、自分にとっても大きく感じる」

あたし、知ってたのに。


その重大さに気付いたときにはもう既に
あたしは彼に想われてるのか、自分の不安で一杯になってて。

やっぱり自分が誰よりかわいかったんだってわかった。
あたしはあたしばっかりかわいがってた。

考えなきゃいけなかったのは、
あたしへの彼の気持ちなんかじゃなくって
ただ、彼の不安、だったんだ。
彼の心をあたしは優しく抱きしめてあげるべきだった。


考えるのは、

『彼があたしを好きじゃなくなったのか』

そんなことじゃなかった。

愛したかったのに。


ごめんね、ひどいことしたね。
信じてくれてたのに。

裏切ってたのは『彼があたしを想う気持ち』だった。

彼の心、まるごと裏切ったのはあたしだ。
2006年08月21日(月)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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