| 2007年06月29日(金) |
南の島で ハマ ってきました �� |
「 子供らしさが死んだとき、その死体を大人と呼ぶ 」
ブライアン・オールディス ( イギリスのSF作家 )
When childhood dies, its corpses are called adults.
Brian Aldiss
大人になることは、ある意味 「 つまらなくなる 」 ことかもしれない。
しかしながら、大人でないと楽しめないこともあり、そのあたりが難しい。
世間の女性は概ね私より大人なので、薄暗くなるまで海辺を走ったり、波と戯れたりすることに、なかなか付き合ってはもらえない。
まして、30代半ばを過ぎた女性の場合は、「 日焼けしたくないから 」 という理由で、紫外線を避けたがる傾向が強いようだ。
二日目は朝から好天に恵まれて ( 結局、この日だけだったが )、爽やかな朝日が差し込むリビングで、部屋付きのバトラーがつくる朝食を摂った。
メニューは 「 ナシゴレン 」 だったが、インドネシア語で 「 ナシ 」 は 「 米 」、「 ゴレン 」 は 「 炒める 」 の意味で、ようするに チャーハン だ。
この ナシゴレン が予想を遥かに上回るほど 「 不味い 」 ために、せっかく作ってくれたのに申し訳なかったが、結局、外へ食べに出ることにした。
午前の予定は、私が 「 カイト・ボーディング 」、彼女は 「 エステ 」 と決めていたので、彼女だけが VILLA に戻り、私は ビーチ へ向かった。
カイト・ボーディング は、カイト・サーフィン とも呼ばれるが、スポーツ として認知された歴史は浅く、この10年ほどで普及し始めた競技だ。
カイト ( 凧 ) の浮力を利用しながら、足に装着した ボード と カイト を結ぶ ライン を操作して、波に乗り、走り、跳ぶのである。
若い頃から、たいていの スポーツ は経験してきたが、あまり水泳が得意ではないので、どちらかというと マリンスポーツ は苦手なほうだった。
しかし、サーフィン は下手だけど ウインド・サーフィン は上達が早かったりして、種目によっては楽しめるし、それに、海で遊ぶのは大好きである。
また、高く吊るされて跳ぶ競技 ( パラセイリング など ) や、速く引っ張られる競技 ( 水上スキー、ウエイクボード など ) は、概ね抵抗なく楽しめる。
そんなわけで、日頃の運動不足に不安を感じながらも、この機会に新しい マリンスポーツ に挑戦したくなり、日本から予約を入れておいたのだ。
ちなみにバリ島は、サーフィン の メッカ であり、世界中から サーファー が集まって、年中いつでも賑わっている。
ウエットスーツ だけは持参したが、用具はすべて借り、当然、何をどうすればよいかも解らないので、インストラクター に入門しなければならない。
日本人の先生 ( 15歳以上も若いけど ) に挨拶し、注意事項や ルール の説明を受け、準備体操の後、個人レッスン 「 1日体験コース 」 が始まる。
けして 「 ナメ ていた 」 わけではないが、これほどまでに何も出来ないとは思わなかったというのが、直後の感想である。
体力も要るけれど、それ以前に 「 体が堅すぎる 」 ために、何回も繰り返して試みたが、タイミング は合わないし、瞬間的に立つことさえも難しい。
徐々に先生は無口になってくるし、首を傾げて動かない仕草が増え、こちらは ドタバタ と、素人目にみても 「 まったく進歩していない 」 のがわかる。
この日の ビーチ は 「 絶好の波 」 が押し寄せていたそうだが、その恩恵を微塵も感じられないまま、ただ時間だけが過ぎ去っていく。
で、結局、何も進化せず、吸収できぬ状態で時間切れとなり、昼食を挟んだ午後にまた会いましょうということで、とりあえず一時解散となった。
ビーチ から部屋までは徒歩で近く、戻ると 「 極楽気分 」 の エステ を終えた彼女が、ご機嫌うるわしく悠々とくつろぎながら待ち構えていた。
どちらも同じような料金だが、彼女は 「 ラグジュアリー な一時 」 を満喫し、こちらは 「 絶望的な焦燥感 」 を買ったようなものである。
身も心も ボロボロ になりながら、味気ない ランチ を摂った後、彼女は別の エステ の予約時間まで ウインドーショッピング、こちらは特訓の再開だ。
午後になっても成果は少なかったが、先生は 「 年齢の割には イケ てますよ 」 とか、「 初心者は1週間ぐらいかかります 」 と励ましてくれた。
明日からは、島内観光とか、別の マリンスポーツ を楽しむ予定になっていたので、もう少しの辛抱だと自分に言い聞かせ、遮二無二、体を動かした。
昔から 「 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる 」 というが、これといった理由もないのに、ちょっとした キッカケ で コツ を掴める瞬間が スポーツ にはある。
奇跡的な偶然が重なったかのように、とりあえず体を起こせるようになり、わずかな距離だけれど、なんとか水面を走れるようになった。
しかしながら、進みたい方向へ コントロール することができないため、走れば走るほど 「 元の地点から離れてしまう 」 という新たな課題に直面した。
この競技は、風に向かって 90度 の角度へ ボード を調節することが基本なのだが、不慣れな初心者は、たいてい風下に流されてしまうらしい。
それでも、短時間でも立てるようになったことが嬉しくて、時間切れ ギリギリ まで、意地になった子供のように、汗だくで ライン と格闘した。 ( 続く )
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