Tonight 今夜の気分
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2007年07月08日(日) 徳川幕府に学ぶべき優れた行政システム



「 さらによい方法がある − それを見つけよ 」

                     トーマス・エジソン ( アメリカの発明家 )

There's a way to do it better − find it.

                                 Thomas Edison



普段、あまり TV で 時代劇 を観ないが、久々に 「 必殺仕事人 」 を観た。

この作品での 藤田まこと は、相変わらず格好良いので魅入られてしまう。


この 「 必殺仕事人 」 や、「 遠山の金さん 」 などの劇中に、よく 「 奉行所 」 が登場するが、門扉には 「 北町奉行所 」 または 「 南町奉行所 」 とある。

奉行所では、現代の裁判所的な機能を果たしていたが、江戸では、南北に二つの奉行所を設け、職務権限を2人の同役に分散させていたのだ。

当時は 「 月番制度 」 があって、奉行所をはじめとする幕府の要職には、複数名が就任して、1ヶ月交代で勤務する仕組みが取り入れられていた。

原則、1人が月番として1ヶ月間の執務を行い、一方は非番となるのだが、非番といっても受付窓口を閉めるだけで、多忙な行政活動は継続した。

この制度により、たとえば、片方の町奉行が老中への報告をする時には、もう片方の奉行による了承が必要だったりしたそうである。


その制度は町民にも知られており、2人の奉行のうち、より優秀とみられる奉行が月番に当たるときを狙って、集中的に訴訟が多く持ち込まれる。

その結果、有能な奉行ほど忙しく、無能な奉行は仕事が激減するわけで、いわば奉行所という役所が、国民から査定を受ける仕組みになっていた。

ライバル関係にある町奉行職の2人は、国民受けする政策展開に迫られ、より効率的に、競争心をもって仕事に励んだという。

徳川幕府では、このように 「 官僚の権力分散 」 を導入することで、権限が1人の人間に集中する弊害を防ぎ、チェック機能も十分に働かせていた。

しかも同制度は、ともすれば 「 ことなかれ主義 」 に陥りがちな役人に対し、お互いの競争心を抱かせる 「 優れた行政システム 」 でもあったのだ。


現代の官僚制度は、役人個人が責任を負う事例など皆無で、その責任は役所という組織に帰属し、誰の責任かという点については曖昧である。

時々、責任者とおぼしき人物が 「 減給 」 とか 「 賞与カット 」 などといった処分を受けるが、せいぜい 「 お茶を濁した 」 程度にしかみえない。

最近なにかと問題視されている社会保険庁をはじめ、いまの時代、公務員には、事務能率、国民へのサービスなどの面で、どうにも不満の声が多い。

古人の考え出した 「 同役制度 」、「 月番制度 」 が、もしも現代に復活したら、そういった諸々の問題解決に、意外と効力を発揮するのではないか。

役所が国民の監視下に置かれ、厳しい競争原理によって要職者を必死に働かせる同制度こそ、緩んだ現代に最善の方法なのかもしれない。






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