Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2007年11月13日(火) 国益への責任を明示しない 民主党



「 時間は岸のない川である 」

                      マルク・シャガール ( フランスの画家 )

Time is a River without Banks.

                                   Marc Chagall



時の流れが緩慢に見えるのは、どちらを向いても岸が見えないためだ。

この名言には、そんな意味が込められているという。


仕事に追われているとき、時間とは、なんと早く過ぎ去ってしまうものだろうと感じるが、退屈な人と話す数分は、それが永遠のような長さにも思う。

結局、到達点や目標が見えているときには、それに必要な時間を切望し、何をすればよいのか判らないと、与えられた時間さえ持て余すものだ。

忙しく働きつつ、なおかつ成果を挙げている人というのは、総じて、明確な目標を持ち、それに対して何をすべきかが、理解できている人である。

逆に、無気力で、仕事に面白さを感じず、ぼんやりと暇を持て余している人たちは、目標を見失っているか、もともと目標に関心の薄い人が大半だ。

そんな人たちは、岸のない川に漂う一枚の葉っぱみたいなもので、ゆらゆらと行き場もなく彷徨い、眺めていると、こちらまで眠くなってしまう。


法律の制定、予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名、内閣不信任の決議、憲法改正の発議、裁判官の弾劾、国勢調査の実施。

この 8項目は、法に定められた 「 国会の役割 」 であり、衆参両院の国会議員とは、その仕事を円滑に行うため、選ばれた国民の代表である。

当然、どんな法律でも制定すればよいというものではなく、ときには反対を唱えるのも役目のうちだが、その場合は明確な根拠の提出が求められる。

ましてや、覇権争いの手段で、法律の制定を 「 恣意的に遅らせる 」 なんてことは、国益に反する背信行為であり、まるで使命をまっとうしていない。

たとえそれが、哲学や信念に基づいているとしても、遅延行為を 「 仕事 」 と名乗ることは、民間人の立場からみると、同意しかねるものである。


国会議員という職業に対し、どうも、国民の多くは、特別な環境に位置する者として、必要以上に複雑なものだと、考えすぎているような気がする。

実際には、患者の治療をするのが医師の仕事であるように、お米や野菜を生産するのが農家の仕事であるように、それも一つの職業にすぎない。

市役所の戸籍係が、現行のシステムを気に入らないとか、理念を通すためだと言って、住民票の発行を遅らせたら、それで市民は納得できるのか。

消防署の職員が、「 いまは、出世を左右する大事な時期だから 」 といった理由で、火事になっても出動しなかったら、それで許されるものだろうか。

たとえ国会議員といえども、「 遅延行為 」 が立派な仕事などという理屈は通らないはずで、与野党を問わず、そんな輩は 「 月給泥棒 」 である。


衆院テロ防止特別委員会は、インド洋での給油活動を再開するための 「 新テロ対策特別措置法案 」 を、与党 による賛成多数で可決した。

このまま衆議院を通過するだろうが、民主党 が主導権を握る参議院では、審議入りの目途が立っておらず、近日中に成立する可能性は極めて低い。

反対姿勢が悪くはないけれど、審議にすら応じないのは、「 法律の制定 」 という職務を放棄しているのと同じで、いたずらに遅延しているに等しい。

過去、民主党 が反撥、主張し続けてきた 「 数の論理によるゴリ押し 」 を、いまは 民主党 が行っていることにも、不満と憤りを感じる。

民主党 の目指す先が、政権交代であることは明白なのだが、“ その先 ” が見えてこないところに、「 岸のない川 」 を漂う不安定感が否めない。






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