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2008年06月04日(水) 公務員改革で最も重要なポイント



「 分別と良心は、常に素晴らしい コンビ である 」

                   ネルソン・マンデラ ( 南アフリカの大統領 )

A good head and a good heart are always a formidable combination.

                                Nelson Mandela



警察官になるか、教師になるか、考えた時期がある。

結局、公務員にはならなかったが、なっても面白かっただろうと思う。


広島県警は、小学生の女児に性的暴行をしたとして、元小学校教諭 森田 直樹 容疑者 ( 強制わいせつ罪で起訴済 ) を強姦の容疑で再逮捕した。

森田 容疑者 は、小学校教諭だった04年に、当時勤務していた小学校の校内で女児に性的暴行をした疑いがあり、本人も容疑を認めている。

この 「 変態教師 」 が、わいせつな行為をする目的で教師になったのか、当初は、崇高な理念を持って教職を選んだのか、それはわからない。

量刑には影響しないかもしれないが、他の教師による 「 類似した犯行 」 を防ぐためにも、その点は、捜査で追求し、明らかにすべきだろう。

理想としては、新たに教員を採用する際、「 性癖に関する調査 」 を行い、各人の “ 女児に対する性的関心 ” も判断基準にすることが望ましい。


NHK の職員が不祥事を起こしたとか、公務員の一部が逮捕された場合、それは 「 個人の問題 」 であり、組織の責任ではないと考える人もいる。

なるほど、数十人、数百人、数千人を抱える組織内に、理性を欠いた者、人格障害とおぼしき者が、何人か含まれると考えても、不自然ではない。

しかしながら、組織として、そういう 「 ごく一部の不適格者 」 を水際で防ぐ努力をしたのか、採用後に点検したのかという点は、気になるところだ。

水準の劣る工場で生産された品物には、数パーセントの 「 欠陥商品 」 が混じるのと同じで、管理体制の甘い組織には 「 欠陥人間 」 が潜む。

たった一つの不良品発生で、その工場の全製品が 「 粗悪 」 と判断されることも珍しくないのだから、組織全体の質が問われても文句は言えない。


度重なる不祥事に、公務員の給与や待遇を 「 下げろ 」 という声も少なくないが、私はこれに 「 大反対 」 である。

現状の待遇でも 「 満足できる成果 」 が出ていないのに、待遇を下げると、さらに質の劣る人材しか集まらないだろう。

公務員の仕事は、「 質が悪い代わりに、コストも安いから納得できる 」 ものでなく、たとえ費用が高くついても、最良の成果を期待すべきものだ。

学校の教師、警察官、消防士など、どれも 「 安い給料で、半人前を雇う 」 わけにいかず、彼らは、国民の生命、財産、将来を守る責務を負う。

標準的な仕事をする民間人よりも、給与面などの待遇が良いのは当然で、問題は、それに見合う仕事をしているか、管理が充実しているかにある。


大阪府の 橋下 知事 も、しきりに職員らの給与を削減しようとしているが、今より士気を下げて、難題の 「 財政再建 」 ができるとは思えない。

ここは逆に、「 公務員の給与を上げる代わりに、適性や、能力面に対する及第点評価を厳しくする 」 のが最善手ではないだろうか。

採用においては、学力、能力の評価だけでなく、人格などの 「 人間力 」 を重視し、公僕としての倫理を欠いた者は、即刻、問答無用に解雇する。

おそらく、それで全体の 「 3分の2 」 は離職を余儀なくされ、残った人員の給与を増額しても、十分にお釣りがくるはずである。

公務員こそ、「 分別と良心 」 を兼ね備えて、広く国民の模範となる人材を揃えるべきで、そのための投資は、けして税金の無駄遣いにならない。






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