2008年06月09日(月) |
暴漢から身を守る方法 |
「 私は嵐を恐れない、航海の仕方を学んでいるから 」
ルイーザ・メイ・オルコット ( アメリカの作家 )
I'm not afraid of storms, for I'm learning how to sail my ship.
Louisa May Alcott
今日の昼食は、「 武闘派 」 の友人と共にした。
話題は、やはり昨日の 「 秋葉原連続殺傷事件 」 のことである。
犯行の動機やら、こういう輩が出てくる社会の歪みなどの 「 ややこしい話 」 ではなく、ナイフを持った敵を “ どう制圧するか ” に話題が集中した。
彼は、最初の一撃を 「 とりあえず、背後から跳び蹴り 」 だと主張したが、私は、「 死角から正拳突き 」 か、「 ローキック 」 が無難という説を述べた。
お互いに、続く攻撃は 「 敵を転倒させてから、鼻骨を折る 」 という意見で一致しているが、我々の年齢で 「 跳び蹴り 」 の精度は高くない。
仮に命中しても、共倒れになる危険があるし、その場合、相手より先に立ち上がって、次の攻撃を繰り出す 「 敏捷性 」 があるのかは疑問だ。
やはり、最も確実性が高いのは、死角からぶん殴り、とにかく体を倒して、真上から体重をかけて 「 鼻を踏み潰す 」 のが最善手だろう。
もし、我々が 「 サバイバルナイフで襲い掛かる敵 」 に遭遇したら、おそらく逃げずに闘うと思うが、それは 「 闘争心が強いから 」 ではない。
48歳 ( 我々 ) と25歳 ( 犯人 ) では、互いの脚力を考えた場合、たとえ逃げても追いつかれるので、闘ったほうが 「 分が良い 」 からである。
昨日の犯人を映像でみるかぎり、正面からの攻撃を一度でもかわせれば、まず9割方、制圧できるだろうが、逃げて背中をみせるのは危険だ。
犠牲者の中には、高齢の方もいらしたが、逃げるのは無難なようにみえて、実は、若い犯人に対して、最も 「 勝ち目がない 」 のである。
どうしても闘えない場合は、犯人の進行方向を見極めてから、逆に逃げるなどしないと、背中を斬りつけられてしまうだろう。
では、昨日の事件で、我々のような人間が現場にいたら、被害を最小限に食い止め、犯人を制圧できたかというと、「 極めて難しい 」 だろうと思う。
今年の3月、茨城県土浦市のJR常磐線荒川沖駅で、同じような連続殺傷事件があり、通行人ら8名が刃物で襲われ、1人が死亡した。
あの現場に、もしも私や友人が居合わせたら、ほぼ間違いなく犯人を制圧できただろうというのが、我々の共通見解である。
しかしながら、昨日の事件のように、広々とした場所で、津波のごとく群集が逃げ惑う現場では、まず、「 何が起きたか 」 さえ判らない。
よほど犯人のすぐ近くにいて、犯行の一部始終を見ていないかぎり、誰が犯人なのか、犯人は何をしたのか、まるで掴めずに呆然とするしかない。
もちろん、それでも自分に向かって凶器を振り回してくる輩がいたら、これは遠慮なくぶん殴れるし、致命傷を負わずに相手を倒せるだろう。
物騒な世の中において、そんな 「 条件反射 」 ができない方々も、いきなり誰かに襲われると仮定し、常に 「 シュミレーション 」 を心がけるとよい。
火事の避難訓練と同じで、たとえば駅のホームで電車を待っているときに、後ろから突き落とされそうになったらどうするか、対処を考えてみる。
エレベーターに見知らぬ他人と同乗したときは、相手が襲い掛かってきたらどう対処するか、たえず頭の中で 「 戦闘訓練 」 をしておくのだ。
なかなか、実際に殴り合う経験がないと難しいが、仮想でも 「 下準備 」 をしているのと、ぼんやりしているのとでは、咄嗟の行動に差が出る。
以前にも書いたが、ケンカの極意は 「 躊躇しないこと 」 であり、襲い掛かる連中は、逃げる相手には強く、躊躇せずに攻撃する相手には弱い。
もちろん、「 逃げ切る自信 」 があれば逃げてもよいが、私のような中年は、逃げるより 「 相手を地面に倒して鼻骨を折る 」 ほうが助かりやすい。
闘う場合は、闇雲に殴ったり蹴ったりするのではなく、拳や、つま先を傷めないため、着実に有効打を浴びせ、蹴るよりも 「 踏む 」 ほうが望ましい。
梅雨時は、長傘を持ち歩くことも多いが、刃物を持った敵と対峙する場合、傘で チャンバラ するよりも、別の使い方が効果的だ。
敵の両足の間へ斜めに差し込み、体をねじるように強く押すと、敵が倒れやすくなるので、倒れた敵の鼻を踏むと99%勝てる。( 1%は勝てない )
荒っぽい話題が嫌いな方もいるだろうが、理不尽な無差別殺傷者から身を守るには、このぐらいの覚悟が必要だということは、認識すべきだろう。
また、「 いざとなれば、立ち向かうぞ 」 という気概を持つと、それは凛とした表情にも表れ、犯罪者や変質者を寄せ付けない予防効果もある。
頻繁に痴漢に遭う女性や、学校で苛められやすい子、DV で泣き寝入りをするご婦人などは、立ち向かう勇気を身に付けると、環境も変わるはずだ。
ただし、世の中には 「 とてつもなく強い奴 ( 前述の1% ) 」 がいて、彼らには勝てないが、そういう人間は無闇に素人を襲わない。
もちろん、ケンカに強くなったからといって、やたら暴力をふるうと罰せられるので、持てる力は 「 いざというとき 」 に残しておくべきである。
|