2008年06月21日(土) |
『 インディ・ジョーンズ クリスタルスカル の王国 』 の見どころ |
「 人はいつも真面目くさってばかりいて、少しの楽しみもくつろぎも
味わわずにいると、知らず知らずのうちに心を病んでしまう 」
ヘロドトス ( ギリシャの歴史家 )
If a man insisted always on being serious, and never allowed himself a bit of fun and relaxation, he would go mad or become unstable without knowing it.
Herodotus
女性 3名と、『 インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国 』 を鑑賞した。
彼女と、その妹と姪で、楽しいながらも 「 若干の息苦しさ 」 を感じつつ。
ハリソン・フォード が 「 何歳まで インディ・ジョーンズ を演じられるのか 」 という質問があったなら、「 落とした帽子を拾えるまで 」 が正解だろう。
いまや映画界では常識となった 「 CG 」 の使用と、有能な 「 スタントマン 」 さえいれば、かなりの高齢者でも アクション俳優 として通用する。
ただ、さすがに殴り合う場面は迫力に欠け、効果音で誤魔化してはいるが、これじゃ 「 俺でも勝てるわい 」 と思う箇所が何度かあった。
当然、製作サイドも 「 さらなる続編は無理がある 」 と気付いただろうから、これが 「 シリーズ 最終章 」 となることは、ほぼ間違いないだろう。
そんなわけで、前三部作に比べて、やや見劣りする内容ではあるけれど、それでも十分、「 映画館に足を運ぶ価値がある 」 ことは保証できる。
映画の話を書くときは、未見の方のために 「 ネタばれ ( 結末を明かす ) 」 しないよう、気をつけるのが マナー である。
その点は承知しているが、本作のような冒険活劇では、物語の展開やら、細かい設定が重要ではないので、少しばかり内容に触れても問題ない。
本作においては、インディ の昔の恋人が登場し、共有する “ 宝 ” の存在が明らかになるけれど、そこが作品の見所となっている。
鑑賞後、4人で食事したが、その場面について 「 貴方は大丈夫でしょうね 」 といった鋭い視線の “ 集中砲火 ” を浴び、思わず喉を詰まらせた。
老いた探険家の “ 若き日の冒険 ” については、秘宝の潜んだ古代遺跡と同じで、「 無理に発掘しようとすれば “ 災い ” が起きる 」 のである。
この作品には、古き良き時代のハリウッド映画や、ルーカス、スピルバーグの創出した名画の一場面を彷彿とさせる部分が、何箇所か登場する。
年輩の 「 オールド・ムービー・ファン 」 にとっては、その場面を見つけるのも楽しみの一つであり、そのあたりにもご注目を願いたい。
先日、故人となった チャールトン・ヘストン主演の 『 黒い絨毯 ( 1954米 ) 』 に登場する 「 軍隊蟻 」 の襲来シーンなども、その一つだ。
南米に棲息する マラブンタ という蟻は 「 軍隊蟻 」 と呼ばれ、数百年ごとに膨大な群れで集団移動を行い、通り道の動植物をことごとく食べ尽くす。
逃れられない凄まじさを醸し出す大迫力シーンが、50年ぶりに再現されただけでも、この映画を観る価値はあり、ぜひ、お見逃しなくというところだ。
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