2008年07月16日(水) |
中国では、日本よりも韓国が嫌われている事実 |
「 人を押さえつけている限り、あなたの中の一部も、その相手を
押さえ続けるために、そこに押さえ込まれざるを得ない。
つまり、相手を押さえる手を緩めない限り、あなたは飛翔する
ことができないのだ 」
マリアン・アンダーソン ( アメリカの声楽家 )
As long as you keep a person down, some part of you has to be down there to hold him down, so it means you cannot soar as you otherwise might.
Marian Anderson
その国の対日感情というものは、およそ 「 政治的な視点 」 で計られる。
それを、貿易などの 「 ビジネスの視点 」 でみると、違う評価が表れる。
仕事柄、中国人と話をする機会も多いが、大半は日本との取引について、「 品質、納期、価格に厳しく、注文のロットが細かい 」 と、不満を漏らす。
急激な経済成長の影響から、中国では人件費が急上昇し、原油など資材も高騰しているので、しきりに 「 値上げ 」 の要望が強くなってきた。
そのため、主力となる生産基地を中国に置く日系企業の多くは、従来と同じコストで製品をつくることが、徐々に難しくなっているはずだ。
中国側は “ 常套句的 ” に、「 日本と商売しても儲からないから、今後は、別の国と商売することを検討している 」 と脅してくることが多い。
受注を断られては困るので、日系企業の中には、従来の 「 中国一辺倒 」 という生産体制を見直し、タイ や ベトナム に移転先を探す企業もある。
ところが、実際に発注を減らしたり、生産を中止すると、強気だった姿勢を崩し、「 できるだけ努力するから、今後も取引をしたい 」 と譲歩してくる。
つい数日前には、「 日本と取引しなくても、いくらでも売り先はある 」 と脅してきたはずなのに、いざ止めるとなれば、態度を一変させてくるのだ。
愚痴や不平不満を並べながらも、彼らが日本と商売したい最大の理由は、日本企業が総体的に 「 代金の支払いがよい 」 ためである。
なかには例外もあるが、日本企業は 「 約束通りの期日に、ちゃんと代金を支払ってくれる 」 という印象が強く、それが大きな信用になっている。
逆に、中国人の間で 「 韓国の企業は、代金の支払いが遅く、下手すれば踏み倒される危険もある 」 という評判が、広く浸透しているのも事実だ。
昨年は、ある中国の地域において、100社近い数の韓国系企業が同時に廃業へ追い込まれるという事態が起きた。
これは、自治体が 「 韓国系企業への融資を引き上げる 」 という強行策に出た影響によるものだが、もちろん、そこに至るまでの経緯があった。
韓国系企業の多くが、地代や税金を滞納し、仕入れ代金を支払わない上、従業員の給料まで遅配するという有様で、放置できなかったのである。
その点、日系企業は 「 優良 」 との評判が高く、不正な会計処理や、不当労働の訴えなども少ないので、就職希望者も多い。
品質に関する要求水準が高いことも、見方を変えると 「 日本企業の仕事をこなせば、技術力が格段に向上する 」 ため、現地では歓迎されている。
政治を中心としたマスコミの報道だけをみると、靖国問題やら、竹島問題、尖閣諸島問題などで、日本は、中国と韓国から嫌われている印象が強い。
それを鵜呑みにし、「 韓国と中国が共同戦線を張り、日本を非難している 」 と思い込むのは間違いで、日本を抑圧し、進歩がないのは韓国だけだ。
中国の実態は、日本人よりも韓国人が嫌われており、日本は一目置かれているのでライバル視され、韓国は最初から相手にもされていない。
つい先日、学校教科書への記載で韓国との確執が再浮上した竹島問題でも、中国人の大半は韓国の肩を持たず、冷ややかに情勢を眺めている。
韓国との竹島問題や、北朝鮮との拉致問題を解決するには、日本が中国との友好を親密化させ、朝鮮半島を孤立化させるのが近道かもしれない。
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