2008年08月26日(火) |
ナッソー から眺めた 北京 |
「 結局、勝利する者とは、自分は勝利できると思った人間なのである 」
ポール・トゥルニエ ( スイスの精神医学者 )
Sooner or later, those who win are those who think they can.
Paul Tournier
時差ボケから立ち直り、久々の更新である。
しばらく休んだ分、今週は仕事に追われそうだ。
今回の休暇は 「 カリブ に行きたい 」 という彼女の希望を受け容れ、関空から サンフランシスコ 経由で マイアミ に飛び、バハマ まで足を延ばした。
北京五輪では大活躍した ウサイン・ボルト の生まれ故郷である ジャマイカ も、ここまで来れば目と鼻の先だが、日程の都合上、今回は見送った。
前人未到の 「 新記録 」 が達成される瞬間、もし、現地に居たなら、相当なお祭り騒ぎに遭遇していたことだろう。
滞在していた ナッソー ( バハマ ) も黒人が85%を占める土地柄なので、ボルト をはじめとする 「 カリブ勢 」 の活躍に沸いていたようだ。
北京では夜だが、現地はー12時間の時差があり、見応えのある決勝戦の大半は、ルームサービスの朝食を摂りながら部屋のTVで眺めた。
少数民族への弾圧、人権問題などを抱えた中国が、はたして立派に五輪を主催できるのか、様々な不安や憶測が飛び交う中、北京五輪は開幕した。
蓋を開けてみると、先ず、「 CG 」 の濫用やら 「 口パク 」 など、演出上の批判はあったものの、実に見事な開会式で世界中を驚かせた。
施設面においても、37の世界新記録が出たことから、設営、整備には何の問題もなく、実に 「 お見事 」 と評価するしかない。
中国の選手団は アメリカ を上回るメダル数を獲得したが、私の見聞きしたかぎり、審判に不正はなく、彼らの実力による成果とみていいだろう。
最も警戒された大会期間中の 「 テロ 」 も、万全の警備体制によって難なく乗り切ることができ、無事に閉会式を迎えることができた。
五輪成功の影で、行き過ぎた報道規制など “ 相変わらずの部分 ” が改善されないのも中国の実情だが、こと五輪に関しては、最上級に評価できる。
日本はメダル数こそ前回の アテネ を下回ったが、北島 の二冠二連覇や、世界新記録の更新など、印象に残る感動的な活躍が数多くみられた。
個人的には、陸上の男子400mリレー決勝で、競合の失格という幸運にも恵まれたが、朝原 ら4人が銅メダルを獲得したことに、最も感動した。
自分も現役時代は陸上の選手だったので、トラック競技における世界の壁がいかに厚いのか、身にしみて知っているつもりだ。
彼女に 「 少し、一人で散歩してくる 」 と告げ部屋を出て、ホテルの中庭で数十年ぶりに “ 号泣 ” したことが、今回の旅と五輪の思い出になった。
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