○プラシーヴォ○
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私は会社を辞めた 4年間働き続けたマスコミ業界に さよならを言った
私は、彼に出会って 幸か不幸か 「女の子」になってしまったのだ。
徹夜でスタジオで撮影するより 1秒でも彼といたい。
東急ハンズで必死で小道具を選ぶんじゃなく、 彼と普通に商品を眺めたい。
ちょっとやそっとの仕事の困難も ひょうひょうと切りぬけてきたのに 私は、甘えることを知ってしまい、 うまく言えないが・・・すっかり弱くなってしまったのだ。
会社に行きたくなく、 同時に人間関係も最悪になり 会社にいかなくていいようにするため 死ぬ方法を考えるのが 全ての基本になってしまった。
この階段を転がり落ちたら入院できる このホームに飛び降りたら会社を休める このフォークを喉にさせば…
これらの思いを振り切りながら日常生活を するのはひどく困難だった
「死んだら、彼に会えないなあ」 それだけが唯一ちいさなクギになり、 私をこの世につなぎとめていた。
彼に会って弱くなってしまったのに 彼のために生きようと思う。
矛盾だ。
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