○プラシーヴォ○
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2000年07月20日(木) いざ産婦人科

家から歩いて十分ほどのところにある産婦人科。

建物がキレイだし、なんとなくここしかないって思ってた。

前日に電話で予約を入れていたので
1人でサクサクと入っていった。

私の書いた問診表をチラリと見て、
お医者さんが

「じゃあ、今回は妊娠を継続できない・・・というわけですね」

ああ、
そういう表現もあるのか、と
とても納得してしまった。

とても早口のお医者さん。
デスクの上の、使っている様子の無いimac。
診察室を出て行く時ドアを開けっぱなしにしたり、
お腹のエコーをとっている妊婦さんのすぐ横で
私に説明をする看護婦。

なんだか雑だなあ、という印象を持った。

手術は来週に決定した。
1日でも早く、とお願いしたのだ。

お腹の子が大きくなって、
手術の負担が増えるのが嫌だった。

私は、私のことしか考えていなかった。
お腹の子を「モノ」としか考えられなかった。

まるで妊娠してしまった彼女を遠くから見ている彼氏のように
動揺はしているけれど、
どうも実感が沸いていなかった。

最近、それがわかった。

私はつらすぎて、怖すぎて
心のシャッターを閉めきっていたのだ。

感じないように、考えないように、狂わないように。
脳から分泌されたモルヒネのような成分が
体中を駆け巡っていたのだろう。


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