○プラシーヴォ○
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昨夜、母が 「もう、腹たつ!おばあちゃん(母の母)のところなんて 2度と行かない!」 とぷりぷりしていた。
おじいちゃんが天国へ逝ってしまってから、 母は毎日のように電車とバスで1時間ほどかけて おばあちゃんに逢いに行っている。
少し体が動きにくいおばあちゃんのために 食事の準備や、おじいちゃんの戸籍やらなんやらの手続きやら 他の親戚の人たちと一緒にくるくると働いていた。
どうやら、おばあちゃんがいちいち文句をつけてくるらしい。 食事の味付けが濃すぎる、だの 自分でできるのに余計なお世話、だの・・・
長年連れ添ってきた伴侶が死んで1ヶ月もたたない、 しかも体が思うように動かない老人の言葉を 真にうけて怒るなんて・・・
母はいつも人にすごく完璧にサービスをするのだが、 ある日突然「なんで私ばっかりあれこれしなくちゃいけないのよ!」 とキレる。
こっちからすると 「頼んでもいないのにあれこれ家事やらなんやらして、 勝手に追い詰められて怒ってるんじゃん!」 と言いたいとこだが、 こっちが黙っていれば母もそのうちおさまるので いつも放っておく。
私の大好きな小説の一節
『そっちが私に好意を寄せるのは勝手だけど、 植木の水やりみたいに そそいでから、何かを期待されても困るの』
う〜ん、そのとおり!
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