○プラシーヴォ○
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起きて窓の外を見ると、景色がピカピカ光っていた。 なんていい天気なんだろう。 私は、ふと思いついた。
そうだお弁当を作って、お外で食べたら気持ちいいだろうな。
ふと思いついたのはいいけれど、 私はお弁当なんて作ったことない。 ハム男の家で御飯を作ったことは何度かあるけれど・・・。
心配で心配で、隙あらば手を出そうとする母をなんとか阻止しつつ、 お弁当らしきものが出来た!
迎えに来てくれたハム男に、お弁当をつくったことを言うと、 「ええええ?」 と変な驚き方をしていた。
小さい頃から家族で何回も来たことがある、森林公園に来た。 ベンチやテーブルがすごく多さんある。
木陰に入ってさっそくお弁当を食べた。 おいしいともなんとも言わずにモクモクと食べるハム男。 でも、風が吹いたりすると目を細めて気持ちよさそうな顔してる。 「外でこうやってお弁当食べるのなんて何年ぶりだろう。 本当に気持ちいい!」
ハム男は、お弁当がよっぽど嬉しかったのか、 いつになく私をきつく抱きしめる。
「ハム男、私のことまだ好き?最近電話の回数減ったし、 なんか私に逢おうとしないし・・・」
ベッドで寝転がって、 ハム男の背中に顔を押し付けながら聞いてみた。 すると、ハム男はプハッと吹き出して
「・・・女の子っていろんなこと考えるんやね。 俺はがちゃ子のこと愛してるよ。 がちゃ子じゃないと・・・だめやもん」
聞けてよかった。 聞いてよかった。
これでしばらく頑張れる。 ハム男、愛してるよ。
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