感想メモ

2002年04月17日(水) 椿山課長の七日間  浅田次郎

朝日新聞夕刊連載小説 2002

STORY:
デパートに勤務する椿山課長は、ある日、接待中に突然倒れ帰らぬ人となる。椿山はあの世に行くが、どうしても地上に戻りたいという相応の事情があるということで、七日間だけ地上に戻れることになるが・・・

感想:
 朝日新聞の夕刊の小説。この小説のおかげで夕刊を読むのが楽しみだった。少しずつぶつ切れで読んでいるので、やっぱり最初から続けて読んでみたい気もする。かなり複雑な人間関係があったのに、その辺が甘くなってしまったのはやはり夕刊小説なので仕方がないところかもしれない。(だから、もう一度読み返せばもっとすんなり頭に入りそう)

 何と言ってもこの浅田次郎の描くあの世の姿が面白い。お役所のようなところに行って、反省のボタンを押せば極楽に行けるという・・・何と安易な・・・と思うけれど、この世界観。普通の人じゃなかなか思いつかないだろう。

 最初のうちはこの死んだらどうなる?というのにひかれて読みつづけ、そのうちに椿山を巡る人間関係に、そういうことだったのか・・・と驚き・・・と、かなり楽しく読むことができた。

 それにしてもこの人の作品は死んだ人がよく出てくるような気がするなあ。ちょっと不思議な話が得意なんだろうけど、あまり堅くならずにすんなりと読めたので面白かった。

 このあとの連載は柳美里だそうで・・・。うーん。重そう。読むかどうかはわからないところだわ・・・。


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